アート集団のチームラボと森ビルが共同で手がける、「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、エプソンチームラボボーダレス)。この人気施設が来年2月にお台場から麻布台へと移転することは先日ニュースで伝えたが、このたび施設のオープンに先駆け、新作2点が世界初公開された。
エプソンチームラボボーダレスのオープン日は2024年2月9日にオープンが決定。(*2023年12月21日追記)
今回公開されたのは、《Bubble Universe: 実体光、光のシャボン玉、ぷるんぷるんの光、環境によって生み出される光》(2023)と《Megalith Crystal Formation(work in progress)》(2023)。
《Bubble Universe: 実体光、光のシャボン玉、ぷるんぷるんの光、環境によって生み出される光》は、チームラボの新たなアートプロジェクト「認知上の存在」をテーマにした、インタラクティブな作品。展示空間は無数の球体群によって埋め尽くされ、それぞれの球体の中にはLEDの光、シャボン玉のような光、ゼリーの質感を思わせる光が共存して収められている。
チームラボ代表の猪子寿之は本作について、「球体の中の様々な光、とくにシャボン玉のような光は物理世界には存在せず我々の認知世界上にのみ出現しているので、認知世界上の彫刻とも言えるもの。話を聞いてもよくわからないと思うけど、空間の中に入ってもよくわからないので、どちらにしてもよくわからないと思う。iPhoneはAI機能によって環境に最適化した写真が撮れると思うんだけど、残念ながらいい写真を撮れないので体験して楽しんで帰ってほしい」とユーモアたっぷりにコメントし、報道陣の笑いを誘っていた。実際に、写真や動画では伝わりきらない繊細な光のグラデーションが魅力な本作は、フォトスポットとしても人気の目玉作品となりそうだ。
もういっぽうの《Megalith Crystal Formation(work in progress)》では、コンピュータープログラムによりリアルタイムで描き出される花々が、誕生と死滅を繰り返す様を表現。花々は、来場者の振る舞いにインタラクティブに反応しながら変容するため、同じ絵は2度と見ることができないのだという。
現時点では2作品(空間)のみが発表されたが、来年2月までにどのような作品ラインナップとなるのだろうか。続報を楽しみに待ちたい。
野路千晶(編集部)
野路千晶(編集部)