韓国・ソウルのSETECで、次世代型アートフェア「ART OnO 2025」が4月11日から13日にかけて開催される(VIPプレビューは4月10日)。今年で2回目となる本フェアには、20ヶ国以上から40を超えるギャラリーが参加。欧米のギャラリーに加え、アジアからの出展も増加し、グローバルな視点でアートシーンをつなぐプラットフォームとして注目が集まっている。
「ART OnO 2025」は「ヤングでフレッシュ、それでいてクラッシー(Young and Fresh, but Classy)」をテーマに、気鋭のアーティストから大御所作家までを幅広く紹介。ドイツ、フランス、アメリカ、日本をはじめとする主要アート都市からのギャラリーが集い、ソウルの春を彩る。
昨年から引き続き参加するギャラリーも多く、ARARIO GALLERY、エスター・シッパー(Esther Schipper)、MISAKO & ROSENなどが名を連ねる。いっぽう、約10のギャラリーが韓国で初めてフェアに参加し、初出展としてイタリアのマッシモデカーロ(MASSIMODECARLO)、アメリカとベルギーのニノ・マイヤーギャラリー(NINO MIER GALLER)などが登場する。
日本からは、Kaikai Kiki Gallery、Tomio Koyama Gallery、EUKARYOTE、CON_などが参加。Kaikai Kikiからはob、Mr.、MADSAKIらの作品を展示。Tomio Koyama Galleryはオノ・ヨーコや菅木志雄、トム・サックスらを紹介する。
展示だけでなく、キッズプログラム、トークイベント、ツアーなど多様な企画も用意されている。特にJoy Museumと連携した子供向けのワークショップは、遊びながらアートに触れる機会として親子連れにも好評を博しそうだ。トークプログラムでは、アートと建築、ファッション、カルチャーの接点を探る内容が予定されており、現代社会におけるアートの多層的な意味を考えるきっかけとなるだろう。
日本のアートシーン、そのギャラリーやコレクターの皆さまに対して、私は深い敬意を抱いています。アジア各国――中国や韓国を含め――が豊かな芸術の伝統を有しているなかでも、日本は現代アートとアートコレクションの発展において、いち早く、そして継続的に重要な役割を果たしてきました。日本のギャラリーやコレクターは、革新的なアーティストを支え、多様な表現を育んできたことで、グローバルなアートマーケットに大きな貢献をしてきたのです。
そのような背景から、ART OnO 2025において日本が強い存在感を示しているのは自然なことだと感じています。今年は日本から7つのギャラリーをお迎えしており、それぞれが日本の活気あるアートコミュニティを象徴しつつ、ジャンルやメディウムを横断する独自のプログラムを通じて、国際的なアートの対話に貢献してくれると確信しています。
さらに、ジェミョンはこう続ける:
今年のART OnOでは、韓国初出展となる約10のギャラリーも紹介します。その多くはアジアでのフェア出展自体が初めてとなります。AISHO、Artemin Gallery、CHAUFFEUR、CON_、EUKARYOTE、Kaikai Kiki Gallery、NIKA Project Space、NINO MIER Galleryなどがその一例です。ART OnOは中規模のフェアでありながら、ヨーロッパ、アジア、北米などから多様なギャラリーが集まり、真にグローバルな視点を提供します。
また、ART OnO 2025の特徴の一つは、アーティストの重複が非常に少ない点です。他のフェアでは複数のブースで同じ作家を見ることも多いですが、私たちは意図的にそうした重複を避け、多様で新鮮な作品群を提供することに注力しています。初回の開催では、わずか1人のアーティストが2つのギャラリーに登場しただけでした。フェアの外でも、コレクターやアートファンの皆さまに深く関わっていただけるよう、充実したVIPプログラムを展開しています。地元ギャラリーや美術館の訪問、アーティストのスタジオ訪問、ゲストキュレーターによる特別展などを通じて、国際的かつ地域に根ざしたアートの両面を体感いただける内容となっています。
日本のコレクターやアート愛好家の皆さまをART OnO 2025でお迎えできることを、心より楽しみにしています。新たなアーティストとの出会い、国際的なギャラリーとの交流、そして私たちのキュレーションによるプログラムへの参加を通じて、このフェアが皆さまにとって刺激的で豊かな体験となることを願っています。