5月15日、昨年、兵庫県は美術家の横尾忠則から作品905点の寄贈を受け、神戸市にある横尾忠則現代美術館で所蔵することになったと発表した。
作品点数は905点、評価額総額は33億339万円にのぼる。
昨年、横尾から作品寄贈の申し出があり、以降の県立美術館における受贈手続きを経て、このたびの所蔵が決まった。寄贈された作品は、今後、横尾忠則現代美術館の展覧会等で活用していくという。
作品内訳は、絵画535点、版画50点、ポスター205点、素描86点、コラージュ23点、立体3点、テクナメーション3点。このなかには、地元ならではの作品もある。たとえば生まれ故郷である西脇での幼少期の記憶をインスピレーションの源とした作品が多数含まれるほか、全国各地の温泉を取材した「温泉シリーズ」のなかには、城崎を描いた《城崎幻想》をはじめ、有馬、湯村の各温泉を描いたものがある。
横尾忠則現代美術館は、兵庫県立美術館王子分館(旧兵庫県立近代美術館、村野藤吾設計)の西館をリニューアルし、2012年11月に開館。兵庫県西脇市出身の美術家、横尾忠則からの寄贈・寄託作品を適切な環境で保管し、多くの人に鑑賞してもらうことも目的に設立された。
同館では、コレクションを軸に、国際的に高く評価されている横尾忠則芸術の魅力を国内外にアピールするとともに、横尾と関わりのある様々な分野のアーティストや、横尾作品に関連するテーマ展など、多彩な展覧会を開催。
また通常の展示・保存機能のほかにもユニークな設備を特徴とし、アーカイブルームでは、膨大な関連資料の保管・調査・研究を行っている。
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