今年7月15日から11月5日にかけ、東京都現代美術館で日本では27年ぶりとなる大規模個展を行うデイヴィッド・ホックニー。85歳の現在も精力的に活動を行うホックニーがこけら落としの展覧会「David Hockney: Bigger & Closer(not smaller & further away)」を行うLightroomが、2023年2月ロンドンにオープンした。
Lightroomとは、広大なスペースと革新的なテクノロジーを使って、世界を代表するアーティストやクリエイターと新しい体験を生み出すアートセンターのこと。デザインスタジオ兼映像制作会社の59 ProductionsとLondon Theatre Companyが共同で運営し、2017年にオープンしたBridge Theatreの姉妹施設としてオープン。場所はロンドン芸術大学のひとつであるセントラル・セント・マーチンズに隣接する。
施設内には、広々としたホワイエとギフトショップに加え、ロンドンの人気レストランSt. JOHNとコラボレーションしたバーもあり軽食を楽しめる。
ホックニーは今回の展覧会のプロセスに直接関わり、制作チームと協力しながら新作もいくつか手がけたという。大型のプロジェクションでは60年にわたるホックニーの芸術の歩みが50分の映像でループ再生され、ホックニーの目を通して世界を体験することができる。さらに作曲家のニコ・ミューリーによる書き下ろし楽曲とホックニーの解説が革新的なサウンドシステムから聞こえてくるというものだ。
公式サイトでは以下のようなホックニーのメッセージが公開されている。
世界はとても美しいが、ほとんどの人はあまり見ていません。歩くために目の前の地面を見つめるくらいで、強烈に物事を見ているわけではないのです。でも私は違います。
Lightroomの公式YouTubeでは、ホックニーがマグカップを片手に鑑賞を楽しむ様子も公開されている。