東京の麻布台ヒルズ ギャラリーにて、6月27日から9月15日まで、展覧会「高畑勲展 日本のアニメーションを作った男。」が開催される。本展は、スタジオジブリの企画協力のもと、高畑勲の生誕90年、そして彼の人生に大きな影響を与えた太平洋戦争終戦から80年という節目の年に開催が決定された。
本展のティザービジュアルには、高畑作品を象徴する『火垂るの墓』と『アルプスの少女ハイジ』が採用された。『火垂るの墓』は、戦争という過酷な現実を描きながらも、独自の表現手法によって人々の心に深く刻まれる作品として知られる。
いっぽう『アルプスの少女ハイジ』は、高畑が手がけた初期作品のひとつであり、日本のアニメーション文化に大きな影響を与えた作品だ。
本展では、高畑勲のアニメーションに対する独自の哲学や演出手法、彼の映像表現がどのように進化してきたのかを探る。スタジオジブリ以前のキャリアに焦点を当てることで、高畑の作品に息づくリアリズムや、人間の営みを丁寧に描く姿勢がどのように培われてきたのかを浮き彫りにする。
本展は日本国内のみならず、同年秋にはフランス・パリでの巡回が決定している。日本のアニメーションが世界的に評価されるなかで、高畑作品の持つ普遍的なテーマがどのように受け入れられるのかにも注目したい。
本展開催にともない、スタジオジブリのプロデューサーである鈴木敏夫は以下のコメントを寄せている。
雑誌に掲載された「火垂るの墓」を映画にしたいと夢想したのは18歳のとき。
そして20年余、高畑監督による映画が完成。秘密のビデオを作って加藤周一さんに見て貰い、絶賛の言葉をいただいた時は、生涯で一番、幸せな日になりました。鈴木敏夫
「高畑勲展 ー日本のアニメーションを作った男。」
会期:6月27日~9月15日
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー(東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階)
主催:麻布台ヒルズ ギャラリー、NHK、NHKプロモーション
企画協力:スタジオジブリ
協力:(公財)徳間記念アニメーション文化財団
詳細は5月公開予定の特設ウェブサイトや、麻布台ヒルズ ギャラリー公式SNSにて随時更新される予定