2024年下半期に東京で開催されるおすすめ展覧会をピックアップ。気になる展覧会はウェブ版でのログインやTABアプリでブックマークがおすすめ。アプリでは、開幕と閉幕間近をプッシュ通知でお知らせします。
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世紀末の巨匠のひとり、ジョルジョ・デ・キリコの大規模個展が日本では10年ぶりに開催。彼の代表作「形而上絵画」(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)は、サルバドール・ダリやルネ・マグリットといったシュルレアリスムの画家たちにも大きな影響を与えたと言われる。展示の様子はこちらのフォトレポートから。
会場:東京都美術館
会期:4月27日〜8月29日
アメリカ・シカゴを拠点に、彫刻や陶芸を中心とした制作で国際的に知られるシアスター・ゲイツ。その日本初、アジア最大規模となる個展が開催中だ。これまでの代表作から、愛知県常滑市で制作した陶芸作品やプロジェクト、日本の民藝運動と黒人文化の美学を融合するゲイツ独自の哲学である「アフロ民藝」をテーマにした作品まで、多岐にわたる作品が公開される。展示の様子はこちらのフォトレポートから。
会場:森美術館
会期:4月24日~9月1日
恐ろしく、グロテスクながらも美しいマンガ作品を描き出す伊藤潤二。国内外で高い評価を受ける彼の原画やイラスト、挿絵や下絵、資料など合わせて約600点が展示される展覧会が開催中。展示室の後半では、彼が書き溜めていたSF小説や、エッセイマンガなど、彼のユーモアあふれる内面に迫る展示も行われており、伊藤潤二の世界に深く引きずり込まれるような展覧会となっている。詳細はこちらのフォトレポートから。
会場:世田谷文学館
会期:4月27日〜9月1日
展覧会タイトルの「エキシビジョン メーカー」とは、キュレーターという言葉がまだ使われていなかった頃、同館初の美術展をキュレートしたハラルド・ゼーマンが用いた語と言われる。今回はその「エキシビジョン メーカー」に梅津庸一を迎え、本展初公開となるコレクション作品と現在活躍する作家の作品を並存させながら、展示という行為そのものを再考/再構築するような展覧会となった。展示の様子はこちらのフォトレポートから。
会場:ワタリウム美術館
会期:5月12日〜8月4日
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本展はパリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館という3館のコレクションから、共通点を持つ作品をトリオとして並べて展示する企画。絵画、彫刻、版画、素描、写真、デザイン、映像など150点あまりの作品で34のトリオを組み、モダンアートの新たな見方を提示する。なお、本展は9月から大阪中之島美術館にも巡回予定。展示の様子はこちらのフォトレポートから。
会場:東京国立近代美術館
会期:5月21日~ 8月25日
アメリカのモダンアートを代表する作家、アレクサンダー・カルダー。東京では約35年ぶりとなるその個展が、麻布台ヒルズ内に7月にオープンするペース・ギャラリーとの共催で開催中だ。「モビール」の発明などで知られるカルダーのモビール作品はもちろん、油彩画、ドローイングにまでわたる幅広い表現が紹介される。展示の様子はこちらのフォトレポートから。
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
会期:5月30日〜9月6日
「大正ロマン」を象徴する画家であり、詩人でもあった竹久夢二(たけひさ・ゆめじ)の生誕140年を記念して開催される本展。新たに発見された《アマリリス》をはじめとする油彩画や素描など、初公開資料を含む約180点の作品が紹介され、価値観が劇的に変化しつつあった20世紀前半に時代の立役者となった竹久夢二の魅力を堪能できる展覧会となった。詳細はこちらのニュースから。
会場:東京都庭園美術館
会期:6月1日~8月25日
六本木ヒルズ内の東京シティビューでは7月から、ポール・マッカートニーの写真展が開催。本展では、ビートルズが社会現象となった1963年11月~1964年2月にかけてポール・マッカートニーが撮影した写真が公開。60年前からネガやコンタクトシートのまま保管されていた貴重な未公開写真を含む、約250点が並ぶ予定だ。
会場:六本木ヒルズ 東京シティビュー
会期:7月19日~9月24日
『X』『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』 など、多彩な作品を世に送り出してきた創作集団CLAMP。本年度で35周年を迎えるCLAMPのこれまでの創作活動と世界観を「COLOR」「LOVE」「ADVENTURE」「MAGIC」「PHRASE」という5つのテーマを通じて辿る大規模原画展が開催される。詳細はこちらのニュースから。
会場:国立新美術館
会期:7月3日~9月23日
7月のアーティゾン美術館にはモネ、ピカソ、藤島武二、岸田劉生、琳派による作品や抽象絵画まで、古今東西、様々な分野の作品から構成される石橋財団コレクションが集結。美術品がどこでどのように生まれ、飾られ、受け継いでこられたのかという、作品の制作/受容にまつわる「空間」を問い直すような展覧会となる予定だ。
会場:アーティゾン美術館
会期:7月27日~10月14日
「高橋龍太郎コレクション」は90年代半ばより収集が始められた、日本でも有数の現代アートコレクションだ。本展では、会田誠、加藤泉、草間彌生、鈴木ヒラク、奈良美智、村上隆といった日本を代表するアーティストによる、戦後日本の自画像と言えるような作品や、東北大震災以降に生まれた新たな高橋龍太郎コレクションの流れが紹介される。
会場:東京都現代術館
会期:8月3日~11月10日
キャリアの最初期となる1990年代より、日常生活や社会現象など身の回りの出来事への関心を起点に、コミュニケーションを内包、誘発する表現活動を継続してきた開発好明。そんな彼の東京では初となる個展が開催される。開発の作品・プロジェクト約50点を通じて、「ひとり民主主義」と称される彼の作品世界を存分に体感できる機会となった。
会場:東京都現代術館
会期:8月3日~11月10日
幼少期に経験した戦争の記憶と、その後に触れたアメリカ大衆文化からの影響が色濃く反映された、色彩鮮やかな作品で知られる田名網敬一。最初期のポップアート作品から、60年代後半~70年代初めにかけて制作されたグラフィックデザインやイラストレーション、80年代における極彩色の木彫シリーズ、新作のペインティングや立体作品、アニメーションまでが展示され、アーティストのキャリアを総観できるような展覧会となる予定だ。
会場:国立新美術館
会期:8月7日~11月11日
本展は、私たちの文化で汚いものとして扱われる「ゴミうんち」も、じっくり観察し、単純化せずに新しい態度で向き合えば、社会問題や世界の循環における新しい発見があるのだということを伝える企画。「ゴミうんち」を含む世界の循環を「pooploop」としてとらえ、デザインへの応用可能性についても考える。
会場:21_21 DESIGN SIGHT
会期:8月30日~1月26日
北川民次はメキシコで学び二科会で活躍した洋画家。生誕130周年を記念して開催される本展では、北川の作品に加えて、同時代にメキシコで活動した画家ルフィーノ・タマヨや写真家ティナ・モドッティ、北川と親交のあった藤田嗣治などの作品もあわせて紹介される。なお、本展は6月29日〜9月8日まで名古屋市美術館での開催を経て、東京・世田谷に福島・郡山市立美術館にも巡回。詳細はこちらのニュースから。
会場:世田谷美術館
会期:9月21日~11月17日
日本では27年ぶりとなるルイーズ・ブルジョワの個展が開催。絵画、版画、素描、彫刻、インスタレーション、遺稿などを通じて、アーティストの全貌に迫るような展示になる予定だ。さらに本展では、六本木ヒルズの広場に設置された彫刻作品《ママン》をはじめとする「蜘蛛」を題材としたシリーズにも焦点が当てられる。詳細はこちらのニュースから。
会場:森美術館
会期:9月25日~1月19日
世紀末パリを代表するデザイナー・画家であるアルフォンス・ミュシャ。パリの街を華やかに彩るポスターや、重厚な油彩表現で知られるミュシャは、ふたつの顔を持つ芸術家だととらえられている。本展では、版画、油彩画に、貴重な下絵なども交えながら、ミュシャ特有の表現の源泉とも言える、アーティストの非凡な造形力をひも解く。
会場:府中市美術館
会期:9月21日~12月1日
岡本太郎やイサム・ノグチは、ハニワ、土偶などの出土遺物を「再発見」し美術の文脈に取り入れたアーティストとしても知られる。また、それらの出土モチーフは美術のみならず工芸や建築から、テレビ番組にいたるまで、幅広い領域で文化現象を巻き起こしてきた。本展はこのような「ハニワ・土偶ブーム」の背景に迫る展覧会となる予定だ。
会場:東京国立近代美術館
会期:10月1日~12月22日
2017年のヴェネチア・ビエンナーレ、2019年のパリポンピドゥー・センターでの回顧展など、近年国際的な高い評価を得ている松谷武判。キャンバスや紙、ボンドや黒鉛など、作品を構成するさまざまな物質が示す表情に生身の身体と五感で対峙することで生み出される松谷の作品を存分に堪能できるような展覧会となる予定だ。
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:10月3日~12月17日
漫画家、エッセイストとしての顔のみならず、脚本家、作詞家としても活躍し、多くの人に愛される作品を制作し続けていたさくらももこ。そんな彼女の過去最大規模の個展が愛知・東京の2ヶ所で開催される。代表作の数々が直筆原稿やカラー原画を通じて紹介され、いまなお輝きを放つ作家の感性に迫るような展覧会となる予定だ。
会場:森アーツセンターギャラリー
会期:10月5日〜2025年1月5日
国際的な写真家集団・マグナムの正会員であり、生まれ育ったアメリカ中西部等を題材とした作品で、世界的に高い評価を受ける写真家、アレック・ソス。展覧会・写真集共に多くの支持を得る作家の近作《I Know How Furiously Your Heart is Beating》を中心に構成される本展独自の企画や、ソスの物語を紡ぎ出すような写真表現が見どころだ。
会場:東京都写真美術館
会期:10月10日〜2025年1月19日
*イベントページ準備中 展覧会の詳細は公式ウェブサイトをチェック
印象派を代表する作家クロード・モネ。日本で長きにわたって人気を集める画家の展覧会が国立西洋美術館で開催予定だ。本展ではパリのマルモッタン・モネ美術館や松方コレクションの協力のもと、「睡蓮」シリーズをはじめとする、モネの名作絵画が一堂に会する予定だ。
会場:国立西洋美術館
会期:10月5日~2025年2月11日
休館中の三菱一号館美術館は、11月の再開館に合わせて、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カルの二人展を開催。コロナ禍で来日が叶わなかったカルの展覧会が、4年越しに実現する。ロートレック作品からは同館が所蔵するポスター、全32点が一挙に公開。カル作品は代表シリーズ《なぜなら》《あなたは何が見えますか?》を含む約40点が展示される予定だ。詳細はこちらのニュースから。
会場:三菱一号館美術館
会期:11月23日〜2025年1月26日
第5回目を迎えるアーティゾン美術館のジャム・セッション。今回の出展作家は、2024年のヴェネチア・ビエンナーレで日本館に選出された毛利悠子だ。彼女の作品とともに、作家の視点から選ばれた石橋財団コレクションが並べられることで、ここでしか体感できない「微細な音や動きで満たされた静謐でいて有機的な空間」へと誘われるような展示になる予定だ。ヴェネチア・ビエンナーレでの展示の様子はこちらのフォトレポートから。
会場:アーティゾン美術館
会期:11月2日~2025年2月9日
現代を代表する二人の女性作家、鉄の造形で知られる青木野枝と、ガラスを用いる三嶋りつ惠の二人展が東京都庭園美術館で開催される。 同館(旧朝香宮邸)でも装飾に用いられている鉄とガラスという二つの素材を通して、生命の輝きを想起させる現代美術の世界観を新作インスタレーション含む作品を通じて体感できるような展覧会となる予定だ。
会場:東京都庭園美術館
会期:11月30日~2025年2月16日
*イベントページ準備中 展覧会の詳細は公式ウェブサイトをチェック
2023年3月に逝去した作曲家 坂本龍一の最大規模となる個展が12月から東京都現代美術館で開催される。本展では、過去の大型インスタレーション作品が包括的に紹介されるほか、生前に坂本が本展のために構想した新作とこれまでの代表作が、美術館内外でダイナミックに構成・展開される。アーティストの活動を時系列に紹介しながら、その先駆的・実験的な創作活動の軌跡を辿るような展覧会となる予定だ。詳細はこちらのニュースから。
会場:東京都現代術館
会期:12月21日~2025年3月30日