公開日:2023年11月2日

三菱一号館美術館が2024年11月再開館。記念展はソフィ・カルとロートレックのコラボレーション

三菱一号館美術館の初となる現存作家の展覧会。2024年11月23日〜2025年1月26日まで

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ 1891 リトグラフ 三菱一号館美術館蔵

現在、建物メンテナンス及び設備入替のために長期休館中の三菱一号館美術館が、2024年11月23日〜2025年1月26日まで「再開館記念―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展(仮称)を開催することがわかった。これは2020年からのコロナ禍でソフィ・カルの来日が叶わず中止となったコラボレーション展示が、4年の年月を経て実現され、三菱一号館美術館として初めて現存作家の展覧会となる。

オディロン・ルドン グラン・ブーケ(大きな花束) 1901 パステル カンヴァス 三菱一号館美術館所蔵

見どころは、フランスを代表する現代アーティストのソフィ・カル(1953- )の新作だ。オディロン・ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得て制作された作品は、三菱一号館美術館へ新たに寄贈され、この度世界初公開となる。そのほかソフィ・カルの代表的なシリーズ《なぜなら》、《あなたは何が見えますか?》《盗まれた絵画》《フランク・ゲーリーへのオマージュ》など約40点の展示が予定されている。

Sophie Calle Photographie d’Yves Géant
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ 1891 リトグラフ 三菱一号館美術館蔵

またアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、三菱一号館美術館のコレクションから13年ぶりにポスター全32点が一挙公開となる。19世紀末のパリで活躍したロートレックの作品には「ムーラン・ルージュ」などのポスターの名作も多く、その多彩な版画は、ポスターを芸術の域にまで高めたといわれている。今回は、フランス国立図書館と三菱一号館美術館が所蔵する《ロイ・フラー嬢》10点により、それぞれの色の刷り具合を鑑賞することができるだろう。

現在、建物のメンテナンスのために、三菱一号館の外壁を取り囲むメッシュ素材の仮囲いが設置されている。美術館のロゴマークをデザインした服部一成が、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック作品をモチーフに、全28作品を自在にコラージュした大型の仮囲い装飾がほどこされいる。この仮囲いは2024年夏(予定)まで楽しめるそうだ。

「再開館記念―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展(仮称)
会期:2024年11月23 日〜2025年1月26日
場所:三菱一号館美術館

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