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市川詩織 "静かな殺し屋 " アクリル絵具、キャンバス 72.7×60.6 cm 2025

市川詩織 「the mystery club」

s+arts
終了しました

アーティスト

市川詩織
s+arts(スプラスアーツ)より、市川詩織による個展「the mystery club」の開催をお知らせいたします。

市川詩織は、人間と生き物の間に生まれる問題をモチーフに、シルクスクリーン版画やドローイング、ペインティング、時に立体等、様々な技法で作品を制作しています。人間の影響を受けて変化していく生き物たちを描くことで、人間社会が抱える問題を客観的に見出し、また、言葉を持たない生き物の情動を探る時のように多様な価値観を持って議論することで、問題と向き合うことは出来ないかと、制作を通じて模索している作家です。

人間がいくら発達した生物であったとしても、結局は他の生き物が何を考えているのか、感情があるのか、意思があるのか等、全てを知る術はありません。たとえ人間同士であっても、他者のことを100%理解することは出来ないのであり、同じことが当てはまると市川は考えます。真実を知ることの出来ない「謎」にこそ、この世界の美しさ、本質があるという彼女は、その謎を抱きしめるような気持ちを鑑賞者と共有する媒体として、作品を制作します。

これまで、生物学の学術書から得た一般的な情報をもとに、より広い範囲の認識に当てはまるよう作品を制作してきた市川ですが、本展「the mystery club」では、自身の回りに起こる些細な体験をもとに制作された作品を発表いたします。

物事が日々刻々と変化する時代の中で、何かを目にした時に何に注目したのか、どの様な物語が沸き起こったのか、何に笑ったのかを謎のままにしておきたいと、市川は話します。ここでいう「謎」とは、彼女だけのものであると同時に、モチーフとなった生き物が持つ秘密と同じ価値を持ち、人間ならば共有できるものなのではないかという想いが込められています。

市川の作品には、「え?!」「こんなことある?」「そうかもしれない」等というように、観る者に驚きや問い、不確かな同意を与えるような内容が多く描かれています。今展のように、個人的なエピソードをもとに描かれる生き物たちの様子は、これまでよりも更に、見た際の「?」(クエスチョン)を鑑賞者に与えることでしょう。それでも何となく「そういうこともあるかも」という共感を得ることが出来るのは、我々が人間という生き物だからなのかもしれません。

グラフィカルなタッチでユーモラスに描かれる作品群は、どことなく愛らしい雰囲気を持ち、心の中に沸き起こった気持ちの中の謎を、どうか守りぬいてほしいと願う市川の想いが込められているようです。これを機に、市川詩織の新作展を是非ご高覧ください。

スケジュール

2025年2月7日(金)〜2025年2月22日(土)

開館情報

時間
12:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
日曜日、月曜日、火曜日
入場料無料
会場s+arts
https://www.splusarts.com/
住所〒106-0032 東京都港区六本木7-6-5 六本木栄ビル 3F
アクセス都営大江戸線六本木駅7番出口より徒歩3分、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口より徒歩5分、東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口より徒歩6分
電話番号03-3403-0103
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