GW期間中、関東以外で開催される注目の展覧会を紹介。なお、会期・内容は予告なく変更になる場合もあるため、お出かけ前には公式ウェブサイトのチェックを忘れずに!
*東京・関東編はこちら
青森県の弘前れんが倉庫美術館では、大巻伸嗣の個展がスタート。大巻は、空間全体をダイナミックに変容させ、観る人を異世界に誘うような幻想的なインスタレーションやパブリックアートを手がけてきた。本展では、近年の代表作のひとつ「Liminal Air Space-Time」シリーズを筆頭に、新作インスタレーションが紹介される。
会場:弘前れんが倉庫美術館
会期:4月15日〜10月9日
GW中の休館日:なし
同じ青森県内に所在する八戸市美術館では、「美しいHUG!」と題されたグループ展がスタート。本展は、同館が掲げるコンセプト「出会いと学びのアートファーム」を体現する企画として、様々な立場の人が、作品を通じてハグをするように出会うことを試みる。ゲストキュレーターは森司。参加作家は青木野枝、井川丹、川俣正、きむらとしろうじんじん、黒川岳、タノタイガの6名だ。
会場:八戸市美術館
会期:4月29日~8月28日
GW中の休館日:なし
岩手県立美術館では、仏像のなかでも「民間仏」に焦点を当てた展覧会が開催される。民間仏とは、仏師ではない人が造った尊像のこと。ユニークなかたちが印象的だ。本展は、これまで注目されてこなかった北東北の民間仏約130点を集め、その魅力を紹介するとともに、日本における信仰と造形の関係を問い直す。
会場:岩手県立美術館
会期:4月8日〜5月21日
GW中の休館日:なし
開館5周年を迎える富山県美術館では、日本を代表する版画家・棟方志功の個展が開催中。2023年に棟方が生誕120周年を迎えるにあたって、創作の拠点とした青森、東京、富山の3つの地域の美術館(同館、青森県立美術館、東京国立近代美術館)による協力のもと、本展が企画された。棟方と各地域の関わりを軸に、板画、倭画、油彩画といった様々な領域を横断しながら、本の装丁や挿絵、包装紙などのデザイン、映画・テレビ・ラジオ出演など、制作に留まらない、棟方の多岐にわたる活動が紹介される。
会場:富山県美術館
会期:3月18日〜5月21日
GW中の休館日:なし
タイトルが目を引く本展は、アメリカの作家アレックス・ダ・コルテによる、国内初の個展。ダ・コルテはこれまで、イメージや認識、記憶について探求する作品を発表してきた。本展では、映像作品の公開が中心。なじみのキャラクターやアイコンによるポップさと、現実の陰鬱さや空虚さが共存するミステリアスな作品に注目したい。
会場:金沢21世紀美術館
会期:4月29日〜9月18日
GW中の休館日:5月1日(月)
石川県金沢市の国立工芸館では、「ポケモンと工芸」という異色の組み合わせの展覧会がスタート。一見意外な発想だが、ポケモンがもつ「土」「炎」「電気」といったタイプは、工芸の原材料や製造工程で必要となるエネルギーと共通するものがあったり、収集や交換といったシステムもまた、工芸にかける作り手や愛好者の想いと重なるところがある。ポケモンアートプロジェクトの第2弾である本展は、日本を代表する工芸作家とのコラボレーションによる、可能性に満ちた企画だ。フォトレポートはこちら。
会場:国立工芸館
会期:3月21日~6月11日
GW中の休館日:なし
ユーモラスなタイトルの本展では、猫にまつわる現代美術作品が紹介される。参加作家は泉太郎、大田黒衣美、落合多武、岸本清子、佐々木健、五月女哲平、中山英之+砂山太一。隙間や内と外を自在に往来し、言葉の秩序から逃れる不可思議な存在としての猫。自由、野生、ユーモア、ナンセンス溢れる、作品たちに注目したい。参加作家による作品など、詳細はニュースをチェック。
会場:豊田市美術館
会期:2月25日〜5月21日
GW中の休館日:なし
京都を舞台に、国内外の写真家作品を紹介してきた「KYOTOGRAPHIE」。今年は「BORDER」というテーマのもと、境界線が何を隔て、あるいは人類の進歩とどう関係するのか模索する。参加作家はマベル・ポブレット、高木由利子、ボリス・ミハイロフ、セザール・デズフリ、ジョアナ・シュマリ、山内悠、山田学、松村和彦、ココ・カピタン、ロジャー・エーベルハルト、デニス・モリス、パオロ・ウッズ&アルノー・ロベール、石内都、頭山ゆう紀など。京都文化博物館や両足院から商店街やギャラリーまで、街に歴史が残る京都ならではの会場で豪華な写真作品を楽しみたい。ニュースはこちら。会場ごとの展覧会情報は、eventページの#KYOTOGRAPHIEをチェック。
会場:京都文化博物館、出町柳商店街ほか
会期:4月15日〜5月14日
本展は、地球環境への意識の高まりやテクノロジーの進化などをテーマに据えたグループ展。企画・監修者にデザインを軸としてリサーチと思索を重ねてきた川上典李⼦を迎え、石塚源太や井上隆夫、GO ON、長谷川絢、目[mé]など、1970年代、80年代生まれを中心に、20組の作家・コレクティヴの作品を取り上げる。フォトレポートはこちら。
会場:京都市京セラ美術館
会期:3月9日〜6月4日
GW中の休館日:5月1日(月)
本展は親鸞の求道と伝道の生涯を、自筆の名号・著作・手紙をはじめ、彫像・影像・絵巻など、浄土真宗各派の寺院が所蔵する法宝物が一堂に会する特別な展覧会。親鸞の生涯や彼が師事した高僧、門弟などトピックごとに分けられた構成のもと、国宝11件、重要文化財約70件を含む豪華な出展作品に注目したい。
会場:京都国立博物館
会期:3月25日~5月21日
GW中の休館日:5月1日(月)
大阪・国立国際美術館には、ベルリン国立ベルクグリューン美術館の名品が来日。美術商ハインツ・ベルクグリューンによるコレクションの中核を担う、ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティの作品が多数公開されている。同館の主要作品がまとめて国外に貸し出されるのは史上初。来日する作品97点のうち、76点が日本初公開となる。
会場:国立国際美術館
会期:2月4日〜5月21日
GW中の休館日:なし
開館1周年を迎える大阪中之島美術館では、15年ぶりとなる佐伯祐三の大規模個展が開催。佐伯は大阪府出身の画家。パリ滞在時に制作された、繊細で踊るような線描の風景画で知られている。本展では、同館が所有する豊富な佐伯コレクションを中心に、代表作を公開。同日からは「デザインに恋したアート♡アートに嫉妬したデザイン」もスタート。合わせて足を運んではいかがだろうか。
会場:大阪中之島美術館
会期:4月15日〜6月25日
GW中の休館日:なし
フォンダシオン ルイ・ヴィトンによるプログラム「Hors-les-mur」の一貫として、エスパス ルイ・ヴィトン大阪では、昨年11月から延期していたアルベルト・ジャコメッティの展覧会が開催中。代表作として知られる「ヴェネツィアの女」シリーズの彫像や、晩年の人体をモチーフとした彫刻7点が来日した。フォトレポートはこちら。
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
会期:2月23日〜6月25日
GW中の休館日:なし
ラテンアメリカでは、民衆のつくる洗練された手工芸品を民衆芸術(スペイン語におけるアルテ・ポプラル Arte Popular)と呼ぶ。本展は、北はメキシコから南はアルゼンチンまで、古代文明の遺物から現代のアート・コレクティヴの作品まで、約400点を展示。特別展ではラテンアメリカの民衆芸術の多様性を、先コロンブス期以来の歴史や、制作者の批判精神の観点からひもとくことを試みる。フォトレポートはこちら。
会場:国立民族学博物館
会期:3月9日〜5月30日
GW中の休館日:なし
昨年11月、愛知県長久手市の「愛・地球博記念公園」内にジブリパークが開園し、話題を呼んだ。本展は、そのジブリパークの制作現場を指揮した宮崎吾朗の仕事と作品を振り返る展覧会。長野県立美術館での展示の様子を収めたフォトレポートはこちら。なお、本展は事前予約制のため、訪れる際は事前にウェブサイトをチェックしておきたい。
会場:神戸市立博物館
会期:4月15日〜6月25日
GW中の休館日:なし
恐竜展と聞くと化石や原寸大の模型を思い浮かべがちだが、本展は資料をもとに古代生物を描いた「パレオアート」に注目。20世紀に活躍した恐竜画の2大巨匠チャールズ・R・ナイトとズデニェク・ブリアンによる記念碑的作品、漫画・おもちゃなどのサブカルチャーからファインアート、さらには近年の研究に基づく現代恐竜画まで公開される。詳細はニュースをチェック。
会場:兵庫県立美術館
会期:3月4日〜5月14日
GW中の休館日:5月1日(月)
イラストレーター、グラフィックデザイナーとして広く知られる和田誠の全貌に迫る展覧会が岡山県へ巡回。和田は装丁家や映画監督、エッセイスト、作曲家、アニメーション作家、アートディレクターなど多岐にわたって活動した。誰もが聞いたことはありながらも、なかには意外な仕事もあるはず。知っているようで知らなかった和田誠にぜひ注目したい。東京での展示の様子はフォトレポートからチェックしてほしい。
会場:岡山県立美術館
会期:3月24日〜5月7日
GW中の休館日:なし
3月18日にリニューアルオープンする広島市現代美術館では、記念特別展「Before/After」が開催。建物の改修工事を契機とする「前/後」をひとつの足がかりとして、様々な「前」と「後」に着目する本展は、広島平和記念資料館に収蔵される被爆者たちの衣服を撮影するプロジェクトに取り組む石内都や、新しく購入されたシリン・ネシャットの作品などが公開される。詳細はフォトレポートをチェックしてほしい。
会場:広島市現代美術館
会期:3月18日~6月18日
GW中の休館日:5月1日(月)
山城知佳子は写真と映像を軸に、沖縄が抱える政治、社会、文化、自然環境といった多様な問題を解読し、長期的な視野をもって過去から現在までをつなげた物語性の高い作品を制作してきた。本展は、現代に新たな読みを与える近作および新作を中心に、初期の作品も参照しつつ山城の作品世界に迫る。フォトレポートはこちら。
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
会期:3月21日〜6月4日
GW中の休館日:5月1日(月)
福岡県太宰府市にある九州国立博物館では、ガラス工芸に関する展覧会がスタート。紀元前から続くガラス工芸の歴史を概観しつつ、特にエミール・ガレとドーム兄弟を中心とする、ガラス工芸におけるアール・ヌーヴォーに注目する。
会場:九州国立博物館
会期:4月18日~6月11日
GW中の休館日:なし