梅津庸⼀ & シルヴィ・オーヴレ、《⾒られている 2》、2024、段ボールにパステル、モノタイプ、H109.5 × W74.7 cm

梅津庸一 + シルヴィ・オーヴレ 「シルヴィとうめつ。おばけやしき?」

現代美術 艸居
11月13日終了

アーティスト

梅津庸一、シルヴィ・オーヴレ
京都、2024年9⽉18⽇ ― ⾋居(祇園本店)と⾋居アネックス(河原町⼆条)では、パリ在住の美術家、シルヴィ・オーヴレと梅津庸⼀による展覧会「シルヴィとうめつ。おばけやしき?」を開催いたします。現在、国⽴国際美術館にて開催中の特別展「梅津庸⼀|クリスタルパレス」と同時開催となる本展では、美術館やギャラリーなどでの⾏われる整理された展覧会とは異なり、観客がまるで「おばけやしき」を訪れているかのような楽しい空間を⽬指します。とはいえ、遊園地にある娯楽施設としての「おばけやしき」のように⼦供から⼤⼈まで幅広い層が楽しめるものにはなり得ないでしょう。それでも「おばけやしき」を念頭においたのは美術における観客とはどこにいるのか?、そして美術展における興⾏的性質を問い直すためです。

本展では、梅津とオーヴレそれぞれの作品をはじめ、初となるコラボレーション作品も展⽰いたします。本展のキービジュアルはオーヴレがパリのアトリエで途中までつくった作品を郵送し梅津が仕上げたものです。先⼿・後⼿、介⼊度を試⾏錯誤しながらさまざまなレベルで「共作」が⽣み出されることでしょう。制作のプロセスに揺さぶりをかけ、さらに「作品は個に帰属するのか?」「作品をつくると展覧会をつくるの違い」など⼀筋縄ではいかない試みがなされます。

これまで梅津は、⽇本における近代美術の展開とその末尾に位置する⾃分⾃⾝の関係を探求するところからスタートしました。近年の梅津のアプローチは多岐に渡り、ドローイング、絵画、映像、私塾の運営、展覧会のキュレーション、⾮営利ギャラリーの運営、⽂筆業など様々な領域を横断しながら「美術とは何か」、「作ることは何か」と問います。2019 年からは陶芸、2022 年からは版画を制作しはじめ、より幅広い視点から美術を捉え直そうとしています。

オーヴレは絵画からキャリアをスタートさせ、その後はファッション、彫刻、陶芸と表現の幅を広げてきました。絵を描き始めたのは10代の頃で、作品に美術としての要素、彫刻、陶芸が追加されたことを除けば、彼⼥の作⾵はこの20年間変わっておらず、このことは注⽬に値します。⼀般的にはあまり組み合わされない素材の組み合わせを特徴とし、⽇常的に世界中で使われている箒や、浜辺で⾒つけた⽊々やプラスチック、⽇常⽣活を通して出会う美しいと感じた古びたおもちゃなどの素材と陶芸を組み合わせ、紙芝居、イタリアの仮⾯を使⽤する即興劇、コンメディア・デッラルテのキャラクターを引⽤するなど、オーヴレらしい知的でユーモア溢れる世界観を作り出します。

両者は⽣まれも普段活動している環境も全く違いますが、互いの活動や作品に興味を持ち本展が企画されることになりました。⼀⾒すると2⼈の作品には共通点がありませんが「彼岸と此岸のあわい」に作品が成⽴しているとは⾔えないでしょうか。

2⼈が話す⾔語は異なりますが、作品を通して築き上げる 2 ⼈の「制作」の射程を是⾮ご⾼覧いただけましたら幸いです。

スケジュール

開催中

2024年9月19日(木)〜2024年11月13日(水)あと36日

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
月曜日、日曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://sokyogallery.com/exhibitions/61/overview/
会場現代美術 艸居
https://sokyogallery.com/
住所〒605-0089 京都府京都市東山区元町381-2
アクセス京阪線三条駅2番出口より徒歩1分、地下鉄東西線三条京阪駅2番出口より徒歩5分、阪急線京都河原町駅1B出口より徒歩10分
電話番号075-746-4456
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません