「宇宙からの音響」

草間彌生美術館
4月24日開始事前予約制

アーティスト

草間彌生
幼い頃から幻覚や幻聴に悩まされてきた草間。精神疾患はその創作活動に多大な影響を及ぼしています。1950年代、草間は自らのオブセッションに駆り立てられるように膨大な数のドローイングを描き、作家として躍進する契機を得ます。57年の渡米後は、水玉や網目などの無限に反復するパターンですべての存在を覆いつくし、自らもその世界へと埋没していく「自己消滅」の儀式ともいうべき作品群に取り組みますが、それは心理的な病理からの救済への願いであると同時に、ハプニングなどを通じて不条理な抑圧から社会を解放しようとする意図につながるものでもありました。しかし、心身の不調によって帰国した後の70年代後半から80年代にかけては、精神科病院の病室でコラージュや色紙といった小作品を数多く制作するようになります。その後、複数の画面にわたる絵画や巨大なバルーンなど、彼女の作品はエンヴァイラメント・サイズへと拡大していきます。草間のいう「自己消滅」とはもはやアーティスト個人の内面の問題ではなく、荘厳な「宇宙からの音響」のさなかに身を置くような感覚へと私たちを誘わずにはおかないといってもよいでしょう。
本展では、草間の芸術の根源ともいえる病に着目し、初期から現在に至るまでの多様な作品群および関連資料を展示いたします。宇宙の果てまでも増幅していく草間の豊饒なる創造力の所産を、ぜひご覧ください。

スケジュール

2025年4月24日(木)〜2025年8月31日(日)

事前予約制

開館情報

時間
11:0017:30
休館日
月曜日、火曜日、水曜日
月曜日・火曜日・水曜日が祝日の場合は開館
入場料一般 1100円、高校生・中学生・小学生 600円、幼児 無料(チケットは美術館ウェブサイトのみで販売、窓口での取り扱いは無し)
会場草間彌生美術館
http://yayoikusamamuseum.jp/
住所〒162-0851 東京都新宿区弁天町107
アクセス都営大江戸線牛込柳町駅東口より徒歩6分、東京メトロ東西線早稲田駅1番出口より徒歩7分、東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口より徒歩9分

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