市川詩織は、身近な生き物の姿を版画や絵画で表現し、客観的な視点から新たな物語を紡ぎます。高瀬栞菜は、自身の経験を基に、動物や植物、モノなどのモチーフに置き換えて物語性のある絵画を描きます。また近作として陶芸の作品も制作し、表現の幅を広げています。谷口典央は近年「タイムトラベル」をテーマとし、木板を彫って着彩する技法を用いて、時空を超えた世界を探求しています。 これらの「ストーリー性」を掛け合わせた作品郡と向き合い、それぞれの物語を読み解く中で、鑑賞者は自分自身の人生や感情を深く見つめ直すことができるでしょう。そして、作品の中に描かれた物語が、観る者の心に共鳴し、豊かな感情体験をもたらすはずです。 タイトルの「Come Across a Passage」は、「一節に出会う」という意味を持ちます。描かれた作品たちの「一節」 を通して、鑑賞者が各作品のコンセプトの深層へと誘われ、新たな発見や感動を体験する場となることを願って います。 本展が、作品と鑑賞者の間に深いつながりを生み出し、豊かな想像力を生み出すきっかけとなることに期待します。
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