左上から時計回りに、「デイヴィッド・ホックニー展」(東京都現代美術館 ©︎ David Hockney)、「本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語」(東京都写真美術館)、「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」(国立新美術館)、エキソニモ 「On Memory」(WAITINGROOM)
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東京都現代美術館では先週末から、国内では27年ぶりとなるデイヴィッド・ホックニーの大規模個展がスタート。1960年代にアメリカの西海岸で描いた初期の代表作から、近年の集大成というべき故郷ヨークシャー東部の自然を描いた大型絵画のシリーズ、新型コロナウイルスによるロックダウンのあいだにフランス北部のノルマンディーで制作した全長90メートルにも及ぶ新作まで、ホックニーの作品が100点以上が公開される。展示の詳細はフォトレポートをチェック。
会場:東京都現代美術館
会期:7月15日~11月5日
イギリス・ロンドンのテート美術館のコレクションが来日。18世紀末から現代までの約200年間におよぶ表現のなかで、「光」にまつわる作品が厳選して紹介される。近代絵画としては、イギリス近代美術史を代表する「光の画家」ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナー、風景画の名手ジョン・コンスタブル、クロード・モネをはじめとするフランス印象派などの作品が集結。モホリ=ナジ・ラースローなどバウハウスの作家を筆頭に、写真作品も並ぶほか、ブリジット・ライリー、ジェームズ・タレル、オラファー・エリアソンなど現代美術の作品まで、約120点が公開される。展覧会の見どころはフォトレポートをチェック。
会場:国立新美術館
会期:7月12日〜10月2日
本展はふたりの写真家、本橋成一(1940〜)とロベール・ドアノー(1912〜94)に注目する企画。東京・東中野に生まれた本橋は、上野駅、築地市場、チョルノービリなどを舞台に、写真家・映画監督として撮影を続けている。対してドアノーは、自身が生まれたパリ周辺を中心に、身近にある喜びの瞬間をユーモラスにカメラに収めてきた。生まれた時代・地域が異なる彼らだが、奇しくも炭鉱、サーカス、市場といった撮影ロケーションや、被写体への向き合い方に共通点が多い。市井の人々の暮らしを撮影し続けてきた、ふたりの写真家の物語に迫る。フォトレポートはこちら。「田沼武能 人間讃歌」も開催されているので、合わせて鑑賞したい。
会場:東京都写真美術館
会期:6月16日~9月24日
江戸川橋のWAITINGROOMでは、千房けん輔と赤岩やえによるアート・ユニット、エキソニモの個展が開催中。本展では、「記録/記憶」をテーマとした新シリーズを公開。リロードすると消えてしまい、どこにも記録してはいけない、人間の記憶にだけ残る文章が作品の核だ。あらゆる情報がアーカイブされうる現代において、デジタルデータの永続性や美術作品の儚さを浮き彫りにする。
会場:WAITINGROOM
会期:7月6日~8月6日
現代のテクノロジーを誤用することで、人間と科学技術の関係に関する問いを提起してきたやんツー。新宿のWHITEHOUSEで開催されている個展においては、「発電」に注目。会場内に重力発電装置を設営した。電力会社を通してサブスクリプションのコンテンツとして消費されている電気を、自らの手で耕し、収穫するという体験を展示する。
会場:WHITEHOUSE
会期:7月4日~7月30日