公開日:2024年10月31日

週末見たい展覧会5選。ソール・ライター展、シャネル・ネクサス・ホールの新展覧会シリーズなど【10月第5週】

毎週更新。TABが取材した展覧会や、編集部が注目する展覧会をピックアップ。今週はソール・ライター展、「Everyday Enchantment」、白髪一雄 + 金山明、ベル・エポック展、「線表現の可能性」の5選。

週末に訪れたい展覧会を、TAB編集部がピックアップ。気になる展覧会はウェブ版でのログインTABアプリでブックマークがおすすめ。アプリでは、開幕と閉幕間近をプッシュ通知でお知らせします。

*11月スタートのおすすめ展覧会まとめ公開中!

「カラー写真のパイオニア」とも言われるソール・ライター。1950年代からニューヨークでファッション・フォトグラファーとして活躍しながら、50代で表舞台から完全に姿を消したのち、初の写真集『Early Color』によって80代で再度注目を集めた。本展では、没後に発掘されたポジをソール・ライター財団監修のもと、新たにプリントした作品44点を日本で初めて展示。「写真はしばしば重要な瞬間をとらえるものとして扱われるが、本当に写真がとらえているのは、終わることのない世界の小さな断片と思い出なのだ」と語っていたライターによる、唯一無二の色彩の世界を体験できる貴重な機会となる。

会場:art cruise gallery by Baycrew's
会期:10月25日〜2025年1月13日

【東京】「Everyday Enchantment 日常の再魔術化」(シャネル・ネクサス・ホール)

今年、オープン20周年となるシャネル・ネクサス・ホールで新たな展覧会シリーズがスタート。このシリーズは、長谷川祐子(金沢21世紀美術館館長、東京藝術大学名誉教授)が次世代キュレーターを育成する、「長谷川Lab」(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科)とのコラボレーション企画となり、「長谷川Lab」の若手キュレーターを起用し、次世代を担う様々な才能たちの対話を生み出すことを目指す。第1回は、それぞれフランス、日本、アメリカを拠点に活動するビアンカ・ボンディ、小林椋、丹羽海子の3名の作品を紹介。長谷川のアーティスティックディレクションのもと、「長谷川Lab」の佳山哲巳とフィン・ライヤンがキュレーションを行う。展示の様子は、こちらのフォトレポートから。

会場:シャネル・ネクサス・ホール
会期:10月19日〜12月8日

【東京】白髪一雄 + 金山明「プラス・マイナス 生誕100周年記念展 」(ファーガス・マカフリー 東京)

具体美術協会の会員であった金山明(1924〜2006)、白髪一雄(1924〜2008)の生誕100周年を記念する展覧会。尼崎に生まれた金山と白髪は幼なじみで、ともに芸術家を志し、1940年代に芸術論を学んだ。両作家の絵画の成熟したスタイルは1955年に具体に参加する以前に形成され、1957年頃から具体内での活動で絵画が前面に出るようになると、金山は作家の身振りを取り除くことに焦点を当てたのに対し、白髪はそれを強調していくようになった。本展では、「これまでにないものを創れ」という具体のモットーを体現する独自性と革新性に満ちた絵画手法にスポットライトを当て、金山によるロボット、白髪による足を使って描いた絵画を展示する。

会場:ファーガス・マカフリー 東京
会期:10月3日〜12月28日

【東京】「ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に」(パナソニック汐留美術館)

19世紀末から1914年頃までのパリが芸術的に華やいだ時代「ベル・エポック」。本展は、ベル・エポック期から1930年代まで、美術や工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学といった様々なジャンルで花開いた文化のありようを重層的に紹介するもの。往時のモンマルトルの世相を色濃く反映した作品群で構成されるデイヴィッド・E.ワイズマンとジャクリーヌ・E.マイケルの絵画コレクションを中心に、トゥールーズ=ロートレックやジュール・シェレによるポスター、ブルジョワたちの衣服、エミール・ガレやルネ・ラリックの工芸作品、芸術家同士の交流がうかがえる書簡や稀覯本など、当時のパリの活気を伝える多様な分野の作品が展示される。

会場:パナソニック汐留美術館
会期:10月5日〜12月15日

【大阪】「線表現の可能性」(国立国際美術館)

かつては完成作のための習作や下絵、デッサンとしての役割を担い、近代には、抽象絵画などを通して線表現そのものに独立した価値が見出され、いまなおその表現領域を拡大し続ける「線」。本展では、美術館のコレクションから版画・素描を中心に、絵画、彫刻、写真を加えた約150点を選び、現代アートにおける線表現の多様性を紹介する。「線の動き、またはその痕跡」「物語る線たち」「直線による構成」「線と立体」の4章構成で、絵画における線の役割とその可能性について検証する。

会場:国立国際美術館
会期:11月2日〜2025年1月26日

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。
Loading.................................................