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第8回目を迎える横浜トリエンナーレ。今回は、アーティスティック・ディレクターにリウ・ディン(劉鼎)、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)を迎え、「野草:いま、ここで生きてる」というテーマのもと開催される。参加アーティストは94組。うち32組が日本初出展、20組は新作を発表する。詳細はニュースをチェック。
会場:横浜美術館ほか
会期:3⽉15⽇〜6⽉9⽇
ルーマニアで生まれ、その独創的なフォルムでロダン以降の20世紀彫刻を牽引したコンスタンティン・ブランクーシ。本展は、ブランクーシの創作活動の全貌を美術館で紹介する初めての機会。パリのブランクーシ・エステートおよび国内外の美術館から借り受けた彫刻約20点に加えて、絵画や写真など合わせておよそ90点の作品が公開される。詳細はニュースをチェック。
会場:アーティゾン美術館
会期:3月30日〜7月7日
これまで20世紀前半までの西洋美術のみを蒐集してきた国立西洋美術館は、初となる現代美術の展覧会を企画。所蔵作品を通じて、未来のアーティストへ刺激を与える場となるという開館当初の想いに立ち帰り、「未来の世界が眠る部屋」となってきた/なりうるのかを検証する。出展作家は、飯山由貴、遠藤麻衣、小田原のどか、鷹野隆大、田中功起、エレナ・トゥタッチコワ、内藤礼、長島有里枝、パープルーム、布施琳太郎、ミヤギフトシ、弓指寛治ら20組以上。記者会見の様子を収めたレポートもチェック。
会場:国立西洋美術館
会期:3月12日〜5月12日
本展は「Pan- の規模で拡大し続ける社会」、「リモート化する個人」というふたつのテーマを軸に、グローバル資本主義やデジタル化社会という主題を再解釈するもの。出展作家は井田大介、徐冰(シュ・ビン)、トレヴァー・パグレン、ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ+ヒト・シュタイエル+ミロス・トラキロヴィチ、地主麻衣子、ティナ・エングホフ、チャ・ジェミン、エヴァン・ロス、木浦奈津子。映像作品や写真、インスタレーション、油彩画などが公開される。
会場:国立新美術館
会期:3月6日〜6月3日
写真や映像は、人々のどのような記憶をとらえようとしてきたのか。本展では『決闘写真論』(1976)における篠山紀信の示唆を起点に、高齢化社会や人工知能を題材とする作品なども紹介される。出展作家は篠山紀信、米田知子、グエン・チン・ティ、小田原のどか、村山悟郎+池上高志、マルヤ・ピリラ、 Satoko Sai + Tomoko Kurahara。
会場:東京都写真美術館
会期:3月1日〜6月9日
六本木の21_21 DESIGN SIGHTでは、先端技術をプロダクトに落とし込むデザインエンジニアリングの世界を紹介する展覧会がスタート。展覧会ディレクターは山中俊治。山中がこれまで作ってきたプロトタイプやスケッチなどが公開されるほか、専門領域が異なる7組のデザイナー・クリエイターと科学者・技術者のコラボレーションによる多彩な作品も展示される。参加作家は、荒牧悠+舘知宏、稲見自在化身体プロジェクト+遠藤麻衣子 、A-POC ABLE ISSEY MIYAKE+Nature Architects、 nomena+郡司芽久 、村松充(Takram)+Dr. Muramatsuら。詳細はニュースをチェック。
会場:21_21 DESIGN SIGHT
会期:3月29日〜8月12日
今年はアンドレ・ブルトンが「シュルレアリスム宣言」を発表してからちょうど100年の節目。フランスで誕生し、詩や思想、絵画に多大な影響を及ぼしたこの芸術運動は、当時の日本の画家たちを魅了した。本展では、1920年代にいち早くその手法を取り入れた古賀春江や東郷青児、福沢一郎から、30年代の靉光、北脇昇、戦後の山下菊二など、シュルレアリスムを探求した日本人画家たちを紹介。約120点の作品と資料が公開される。
会場:板橋区立美術館
会期:3月2日〜4月14日
ミニマル・アートの代表的な彫刻家として知られるカール・アンドレ。今年1月24日、88歳で亡くなったが、その国内初となる大規模個展が千葉・佐倉のDIC川村記念美術館にて開催される。木、金属、石のユニットが規則的に並べられた広い展示空間のもと、アンドレの典型的な彫刻作品を鑑賞し、「場として彫刻」を体感できる本展。彫刻に加えて、これまであまり紹介されてこなかったアンドレの詩もまとまったかたちで公開されるため、こちらも注目だ。
会場:DIC川村記念美術館
会期:3月9日〜6月30日
ミューぽんで200円OFF!(3名まで割引)
内房総5市(市原市、⽊更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市)を舞台に、昨年9月からイベント・パフォーマンス期間が始まっている「百年後芸術祭ー内房総アートフェスー」。3月からはアート作品の展示期間もスタートし、小谷元彦や名和晃平、さわひらき、梅田哲也、クワクボリョウタ、KOSUGE1-16、島袋道浩、鈴木ヒラク、冨安由真、毛利悠子、森靖、アコンチ・スタジオら約70組の作品が公開される。総合プロデューサーは小林武史、アートディレクターは北川フラム。ニュースはこちら。ライブイベントについてはこちらもチェック。
会場:内房総5市(市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市)各所
会期:2023年9⽉30⽇〜2024年5⽉26⽇(イベント・パフォーマンス期間)、2024年3⽉23⽇〜5⽉26⽇(アート作品展⽰期間)
フランシス真悟はカリフォルニアで生まれ、ロサンゼルスと鎌倉を拠点に活動するアーティスト。昨年、銀座メゾンエルメスで開催された「インターフェアレンス」展への出品も記憶に新しい。本展では、青一色で塗りこめられた「Blue’s Silence」シリーズ、果てしない空間をイメージさせる「Infinite Space」シリーズ、コロナ禍に鮮やかな色彩と筆の動きで描かれた「Daily Drawing」シリーズなど、初期作から最新作まで幅広く公開される。
会場:茅ヶ崎市美術館
会期:3月30日〜6月9日
イヴ・ネッツハマーは、スイスのアーティスト。2007年のヴェネチア・ビエンナーレではスイス館代表を務め、ピピロッティ・リストの次の世代を担う映像インスタレーション作家として注目を集めている。本展ではこれまでの代表的な映像作品とともに、宇都宮で現地制作された大規模な新作インスタレーションも公開される。詳細はニュースをチェック。
会場:宇都宮美術館
会期:3月10日〜5月12日
春陽会は1923年に第1回展が開催された美術団体。当時民間最大の美術団体だった日本美術院の洋画部を脱退した画家たちによって結成され、現在も活動は続いている。本展は設立100年を記念し、黎明期から1950年代までの展開を振り返るもの。同じ芸術主義を持ち連帯するのではなく、それぞれの画家たちの個性を尊重する「各人主義」を掲げた春陽会のメンバー。その作品を中心に、約200点の名品が公開される。
会場:長野県立美術館
会期:3月16日〜5月12日
鈴木藏は岐阜県土岐市生まれ、荒川豊蔵に次ぐ二人目の志野焼における重要無形文化財保持者(人間国宝)。薪窯でしか焼けないとされていた「志野」にガス窯で挑戦し、伝統を大切にしつつも独自の作陶スタイルを確立した。本展ではその卒寿を記念して、初期から最新作までの作品を一堂に公開。古典を大切にしながらも、独自の美意識を持った鈴木藏の軌跡を辿る。
会場:国立工芸館
会期:3月19日〜6月2日
キュビスムとはジョルジュ・ブラックやパブロ・ピカソらを中心に20世紀初頭に興った芸術運動のこと。幾何学的な形によって画面が構成されることが特色だ。本展は、世界屈指の近現代美術コレクションを誇るフランス・パリのポンピドゥーセンターから、絵画を中心に彫刻、素描、版画、映像、資料など約140点(うち50点が日本初出品)が来日。日本でのキュビスム展は50年ぶりとなる。国立西洋美術館での展示の様子はフォトレポートをチェック。
会場:京都市京セラ美術館
会期:3月20日~7月7日
福田平八郎(1892~1974)は大分市出身の画家。18歳のとき京都に出て絵を学び、自然を隅から隅まで観察した写実的な作風で評価を得た。大阪の美術館では初、関西でも17年ぶりの回顧展となる本展。代表作や所蔵館以外では初公開となる《雲》、そのまなざしを伝えるスケッチなど、初期から晩年までの優品約120件が公開される。
会場:大阪中之島美術館
会期:3月9日〜5月6日
兵庫県立美術館は、フランスのアヴェロン県と兵庫県の20年以上にわたる友好交流を記念し、画家のピエール・スーラージュ(1919〜2022)と書家の森田子龍(1912〜1998)の二人展を開催。ふたりの交流は森田が編集する雑誌『墨美』を通じて始まった。本展ではスーラージュ美術館の全面協力のもと、ふたりの作品約50点に加えて、書籍や日記などの資料も公開される。詳細はニュースをチェック。
会場:兵庫県立美術館
会期:3月16日〜5月19日
1973年に病を患ったことをきっかけに、約20年におよぶニューヨークでの活動に終止符を打った猪熊弦一郎は、後年ホノルルにアトリエを構え制作を続けた。本展は、猪熊弦一郎のハワイ時代の作品を紹介する企画。ハワイの自然からの影響や、宇宙への関心がうかがえる鮮やかな絵画などが公開される。
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
会期:3月23日〜6月2日