「アート・アーカイヴ資料展XXVII『交信詩あるいは書簡と触発:瀧口修造と荒川修作/マドリン・ギンズ』」

慶應義塾大学アート・センター
5月30日終了
瀧口修造(1903-1979)と荒川修作(1936–2010)は様々な形で触発し合う関係にあった。荒川の渡米後、ほどなくして手紙の差出人にマドリン・ギンズ(1941-2014)の名前が加わるが、瀧口の最期にいたるまでその往復書簡は途絶えることがなかった。瀧口は完成にも未完成にも見える自身の手づくり本を「交信詩/交信紙」と呼んでいたが、この概念を字義通り取るならば、書簡のことである。

荒川/ギンズから瀧口へ宛てられた書簡の中には、文字を連ねて用事や近況を伝達することに留まらず、ユーモアや機知に富む方法を用いて書簡を酷使し、新たなメディアへと変成させる準作品のような書簡がいくつもある。例えば、メッセージの書かれた古絵葉書の文字に重ねるように新たなメッセージを書き加えたり、印刷された図像に矢印や数語を加えて別の表現を生成させている書簡などのことである。それらは書簡という非常に私的なメディアであるが故に、発信者と受信者にしかわからないある種の秘境性を有する術語が駆使されているかに見える。しかし同時に開かれた濃密な「空白(blank)」を発生させている。書簡(「交信詩」)を共作の場と捉え、その中に蠢く「空白」を通して、瀧口と荒川/ギンズの諸問題を再考することを目指す。

スケジュール

開催中

2025年3月17日(月)〜2025年5月30日(金)あと30日

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
土曜日、日曜日、祝日
4月26日から5月6日は休館
4月21日、5月26日は休館
4月19日、5月24日は開館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.art-c.keio.ac.jp/news-events/event-archive/artarchive27/
会場慶應義塾大学アート・センター
http://www.art-c.keio.ac.jp/
住所〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学 三田キャンパス南別館
アクセス都営浅草線・三田線三田駅A3出口より徒歩7分、JR山手線・京浜東北線田町駅三田口(西口)より徒歩8分
電話番号03-5427-1621
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