Daido Moriyama “Daido hysteric no.4 1993”, 1993 Gelatin silver print 29.6 x 21.5 cm © Daido Moriyama Photo Foundation

森山大道 + セイヤー・ゴメス 「Hellooooo」

タカ・イシイギャラリー 天王洲
5月31日終了

アーティスト

森山大道、セイヤー・ゴメス
タカ・イシイギャラリーは森山大道 / セイヤー・ゴメスによる「Hellooooo」を開催いたします。本展は、アメリカのアーティスト、セイヤー・ゴメスによる絵画・彫刻と、森山大道の写真との対話という形式をとります。両者はともに、ロサンゼルスと東京というそれぞれの都市の根本にあるものを探りました。それらは、彼らの仕事に深く根付くとともに、それぞれにすぐにそれと分かる明確な視覚的言語によって表現されています。

セイヤー・ゴメスは、そのフォトリアリズム・ペインティングによって認められるようになりました。それは、膨張する都市の断片にフォーカスするものであり、ロサンゼルスの風景にほかなりません。ゴメスの仕事は、歴史、記憶、真実性という概念、そして私たちが住む環境においてものを見たり理解したりする仕方に疑問を投げかけるものです。エアブラシ、ステンシル、トロンプルイユといったハイパーリアリズムの技術や工程を用いたり、ハリウッドの映画背景制作の技術を暗示したりすることで、ゴメスの絵画は、ドキュメンタリー的であると同時に半フィクション的な都市の表現として機能しています。その描写は、ロサンゼルスに浸透し偏在するざらざらとした質感をむき出しにします。格子状の看板に特徴づけられる単調で廃れたストリップ・モールが、ファウンド・ポエトリーの形式へと姿を変えます。例えば、”プレイ・ボーイ・ノース、エンド、ブリックヤード・ビューティー、ヴォルテックス…”といったように。ぽつんと建つ5Gセル・タワーは、すでに時代遅れの遺物として位置づけられているように見えます。また、発光するマクドナルドの看板の明るいライトは、アメリカの現代の消費社会のダークなワン・シーンを演出しています。これらは、カリフォルニアの理想のイメージではありません。これらは、記憶され、再構築され、塗り替えられたイメージであり、ある神話を暗示しています。それは、実際に私たちが見ているものから作られるのではなく、私たちのものの見方から作られる神話なのです。

若いころ、大阪から東京に出てきた森山が「初めて途方にくれた街」であるという新宿を、彼は1960年代から長年撮り続けています。森山が「欲望の街」と捉える新宿は時代の変遷により表面的には変化し入れ替わっているようでありながら、その体質や本質的な部分、そこで体感できるものは変わらないのかもしれません。
彼は新宿「を」撮り物語性を創出するということはせず、新宿「で」自身の皮膚と街の皮膚が表面ですれ違うところで写真を撮っています。ポスターや電線、オートバイ、ショーウィンドーなど、街を構成するさまざまなエレメントは森山が好む対象であり繰り返し捉えられます。そういった断片的な写真が再構成されることによって森山独自の世界がつくられているといえるでしょう。新宿の「ヒリヒリ」した猥雑さに惹かれると語る森山は、街の表象、表面を写真で撮りつなぎ、その徹底した表面性の追求が特徴的です。

スケジュール

開催中

2025年4月12日(土)〜2025年5月31日(土)あと36日

開館情報

時間
12:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.takaishiigallery.com/jp/archives/34540/
会場タカ・イシイギャラリー 天王洲
https://www.takaishiigallery.com/jp/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA ART COMPLEXⅡ4F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩8分, 東京モノレール天王洲アイル駅中央口より徒歩11分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩3分
電話番号03-6434-7010
関連画像

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アウフグース

セイヤー・ゴメス、初めて見たけどこれがステンシルなの!?となっておもしろい。

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