左上から時計回りに、「即興 ホンマタカシ」(東京都写真美術館)、ミリアム・カーン 「私だったかもしれない」(ワコウ・ワークス・オブ・アート)、ソル・ルウィット + 高松次郎 「Line for Earth Project」(ユミコチバアソシエイツ)、ミン・ウォン 「宇宙歌劇」(オオタファインアーツ)
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行政やデベロッパーによる画一的な開発が進む東京郊外の風景と人々を、叙情性を排した視点でとらえた写真で知られるホンマタカシ。国内の美術館での個展はおよそ10年ぶりだ。本展では、ピンホールカメラの技法を用いて撮影された近作2シリーズなどを公開。写真・映像表現の在り方に問いを投げかける。フォトレポートはこちら。
会場:東京都写真美術館
会期:10月6日~2024年1月21日
六本木のオオタファインアーツでは、シンガポール出身でベルリンを拠点とするアーティスト、ミン・ウォンの個展が開催中。ウォンは近年、中華圏の大衆娯楽・広東オペラ(京劇)に関するリサーチや制作を行っている。本展では、その京劇の近代化とSFの発展をテーマに、映像や写真、コラージュの作品が公開されている。同じく六本木にあるOTA FINE ARTS 7CHOMEでも個展が開催中だ。先日公開したウォンへのインタビューはぜひ読んでおきたい。
会場:オオタファインアーツ
会期:9月2日~10月21日
*月曜、日曜、祝日は休廊
六本木のワコウ・ワークス・オブ・アートでは、先週末からスイスの作家ミリアム・カーンの個展が開催されている。1990年代の戦争を目の当たりにしてきたカーンはこれまで、人物像や動植物、政治的な問題などを題材とした絵画作品を発表してきた。本展では近作を中心に、約30点の絵画が公開される。
会場:ワコウ・ワークス・オブ・アート
会期:10月7日〜11月11日
*月曜、日曜、祝日は休廊
本展は、ソル・ルウィットと高松次郎の二人展。ふたりは1960年代後半から70年代にかけて、幾何学的なシステムを用いることで知覚や芸術の成立を問うコンセプチュアルな制作を、異なる場所で実践していた。ルウィットと高松の立方体を素材とした彫刻やその思考の軌跡を辿るためのドローイングなどの出展作を通じて、両者の仕事の関係に焦点が当てられる。
会場:ユミコチバアソシエイツ
会期:9月30日~11月11日
*月曜、日曜、祝日は休廊
神奈川県立近代美術館 葉山では開館20周年を記念し、「近代(モダン)」の文化が多様に展開した1920年代を再考する展覧会が開催中。展示されるのは久米民十郎、中村彝、エーミール・フックス、和達知男、前田寛治、土田麦僊、坂田一男、古賀春江、鄭洛耶らの作品。1920年代は、ロシア革命や第1次世界大戦、スペイン風邪によるパンデミックを経て、多くの芸術家が国境を越え活動を展開した時代。100年前の世界が夢みた、「新しさ」に再注目する。
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
会期:10月7日~2024年1月28日
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