公開日:2024年7月3日

【2024年版】7月スタートの全国おすすめ展覧会14選:鴻池朋子展 、CLAMP展、石田尚志展、エッシャー展など

2024年6月に開幕する展覧会を紹介。今月は鴻池朋子展 、CLAMP展、石田尚志展、エッシャー展など。

【青森】「鴻池朋子展 メディシン・インフラ」(青森県立美術館)

鴻池朋子の身体は東日本大震災以降、地球の振動を新たな画材と感じ、旅をしながら、土木工事や縫いものをメディアとした「絵」を描いてきた。展覧会タイトルにも入っている《メディシン・インフラ(薬の道)》は鴻池が各地を巡り、縁のあった場所に自作を展示保管してもらうというアートプロジェクトであり、本展は同プロジェクトを含む、彼女の旅を通じた制作活動を紹介する。

会場:青森県立美術館
会期:7月13日~9月29日

【茨城】「山下麻衣+小林直人―他者に対して、また他者と共に」(水戸芸術館 現代美術センター)

コントロールの効かない存在としての自然をありのままにとらえ、それらとの関係構築を試みてきたアートユニットの山下麻衣+小林直人。本展では映像インスタレーションを中心とした過去の実践を網羅的に紹介。屋外広場では、災害やパンデミックによって可視化された人間と自然の不安定な関係や、現在の深刻な世界情勢における他者との関係性を再考するような参加型の新作も発表される。

会場:水戸芸術館 現代美術センター
会期:7月27日~10月6日

【東京】「髙田賢三 夢をかける」(東京オペラシティアートギャラリー)

1970年から自身のブランドを立ち上げ、パリ、日本を中心に活躍したファッションデザイナーの高田賢三。文化服飾学院を卒業後、単身パリに向かった高田は、旅を通じて出会ったオリエントの美学や、日本独自の平面的な服飾デザインにインスピレーションを受け、独特のシルエットを持った色彩豊かな作品で注目を集めた。本展は彼の没後初となる大規模展覧会となる。詳細はこちらのニュースから。

会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:7月6日〜9月16日

【東京】「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」(東京ステーションギャラリー)

ジャン=ミッシェル・フォロンは、20世紀後半のベルギーを代表するアーティストのひとり。若き日に偶然出会ったシュルレアリスム画家、ルネ・マグリットの壁画に感銘を受け、絵画世界に惹きつけられたフォロン。本展は、デジタル化やパンデミック、戦争など、社会的に大きな曲がり角にある現代において、環境や自由への高い意識を持ち、抑圧や暴力、差別などに静かな抗議を続けてきたフォロンの芸術を、いまあらためて見直す機会となる。

会場:東京ステーションギャラリー
会期:7月13日〜9月23日

【東京】「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」(六本木ヒルズ 東京シティビュー)

六本木ヒルズ内の東京シティビューでは7月から、ポール・マッカートニーの写真展が開催。本展では、ビートルズが社会現象となった1963年11月~1964年2月にかけてポール・マッカートニーが撮影した写真が公開。60年前からネガやコンタクトシートのまま保管されていた貴重な未公開写真を含む、約250点が並ぶ予定だ。

会場:六本木ヒルズ 東京シティビュー
会期:7月19日~9月24日

【東京】「CLAMP展」(国立新美術館)

『X』『魔法騎士レイアース』『カードキャプターさくら』 など、多彩な作品を世に送り出してきた創作集団CLAMP。本年度で35周年を迎えるCLAMPのこれまでの創作活動と世界観を「COLOR」「LOVE」「ADVENTURE」「MAGIC」「PHRASE」という5つのテーマを通じて辿る大規模原画展が開催される。展示の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:国立新美術館
会期:7月3日~9月23日

【東京】「大地に耳をすます 気配と手ざわり」 (東京都美術館)

野生動物、山の人々の生業、移りゆく景色や植生、生命の輝きや自然の驚異をとらえる5人の作家を紹介する本展。自然とともに生きるみずみずしい歓喜に溢れた作品群は、ときに暴力的に牙をむき、したたかな生存戦略をめぐらせる自然の諸相を鮮烈に思い起こさせ、都市生活で希薄になりがちな、人の力の及ばない自然への畏怖や敬意をも感じさせてくれるはずだ。

会場:東京都美術館
会期:7月20日〜10月9日

【東京】「TOPコレクション 見ることの重奏」(東京都写真美術館)

約3万7000点を超える作品を所蔵する東京都写真美術館。今回のコレクション展では「見ることの重奏」をテーマに、時代も地域も異なる作品を通じて、作り手、語り手、受け手、それぞれの立場によってまったく異なる、見ることの多様性について考えるような機会となる。参加アーティストには、奈良原一高、ウジェーヌ・アジェ、ベレニス・アボット、マイナー・ホワイト、アンドレ・ケルテスなど。

会場:東京都写真美術館
会期:7月18日〜10月6日

【東京】「空間と作品」(アーティゾン美術館)

7月のアーティゾン美術館にはモネ、ピカソ、藤島武二、岸田劉生、琳派による作品や抽象絵画まで、古今東西、様々な分野の作品から構成される石橋財団コレクションが集結。美術品がどこでどのように生まれ、飾られ、受け継いでこられたのかという、作品の制作/受容にまつわる「空間」を問い直すような展覧会となる予定だ。

会場:アーティゾン美術館
会期:7月27日~10月14日

【東京】「没後25年記念 東山魁夷と日本の夏」(山種美術館)

四季を通じて自然との対話を重ね、様々な風景を描いていた東山魁夷。海山の自然から古都の町並みにいたるまで、詩情豊かに表現された作品は、没後4半世紀を経たいまも人々から愛されている。本展は、同館の所蔵する魁夷の作品が、近世の浮世絵から近代・現代日本画にいたる夏をテーマにした名品や、涼しさの感じられる選りすぐりの作品とともに紹介される機会となる。

会場:山種美術館
会期:7月20日〜9月23日

【神奈川】「エドワード・ゴーリーを巡る旅」(横須賀美術館)

不思議な世界観と、モノトーンの緻密な線描で知られる絵本作家、エドワード・ゴーリーの個展が横須賀美術館に巡回。日本でも、『うろんな客』『不幸な子供』などの絵本で知られているいっぽう、挿絵、舞台と衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなど多岐にわたって活躍した。本展は「子供」「不思議な生き物」「舞台芸術」などのテーマを軸に、約250点の作品が紹介される。 詳細はこちらのニュースから。

会場:横須賀美術館
会期:7月6日〜9月1日

【神奈川】「石田尚志 絵と窓の間」(神奈川県立近代美術館 葉山)

画家/映像作家の石田尚志は、自らが描いた絵画を撮影する映像作品で高い評価を受けるアーティスト。2015年以来の大規模な個展となる本展では、初期の未発表作、映像と立体を組み合わせたインスタレーション、キャンバス絵画などを通じて、作家の近年の展開を辿る。

会場:神奈川県立近代美術館 葉山
会期:7月13日~9月28日

【愛知】「エッシャー 不思議のヒミツ」(豊田市美術館)

グラフィックアートの可能性を追求したオランダの画家マウリッツ・エッシャー。遠近法や、幾何学図形、人間の知覚構造に強い関心を抱き、芸術と科学とを融合させた彼の作品は、見る人の視覚を刺激し、多くの驚きを与えてきた。本展では初期から晩年までの作品を通じて、エッシャー作品の不思議のヒミツを紹介する。 詳細はこちらのニュースから。

会場:豊田市美術館
会期:7月13日~9月23日

【福岡】「キース・へリング展 アートをストリートへ」(福岡市美術館)

1980年代のニューヨークを中心に、地下鉄駅構内やストリートへのドローイングで知られるキース・ヘリング。その作品をプリントしたTシャツなどのファッションアイテムは日本でも人気を集めている。出展作品は、6mに及ぶ大型作品など150点以上。エイズによって31歳で夭折したヘリングの作家人生を振り返る貴重な機会だ。 森アーツセンターギャラリーで行われた展示の様子はこちらのフォトレポートから。

会場:福岡市美術館
会期:7月13日〜9月8日

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