谷原菜摘子《世界の隙間 ここで飛べ》2024 年、ベルベットに油彩、アクリル、オイルパステル、グリッター、194×260cm © Natsuko Tanihara, courtesy of MEM, Tokyo

谷原菜摘子 「どこかでラッパが鳴っている」

上野の森美術館
残り3日

アーティスト

谷原菜摘子
昨年3月に「咲くやこの花賞受賞記念展」をクリエイティブセンター大阪にて、7月には ARKO2023招聘作家として大原美術館で個展を開催した谷原菜摘子の、都内では2年ぶりとなる新作個展を上野の森美術館ギャラリーと恵比寿のMEMで開催いたします。

谷原菜摘子は、京都市立芸術大学美術研究科博士課程を修了。博士論文は「暗さの底にある光脈—デロリを起点とした暗い絵の考察」。中世の日本から続く「暗い絵」の系譜に自分の作品を重ねる論考を執筆しました。古今東西の民間伝承や神話に繋がりながら、人間社会の暴力や恐怖、悪意、戦争などを主題に独自の神話を描きます。

上野の森美術館ギャラリーでは壮大な黙示録をテーマに大型の新作油彩を中心に発表いたします。
谷原は、作品制作において、最初に独自の物語を創りあげることを重要視してきました。本展でメインとなる物語には、体が飛行機に変化してしまった女の子たちが主人公として登場します。谷原は以前に、ビル群の間から巨大な飛行機が垂直に飛び上がる様を描いた《どこかでラッパが鳴っている》(2021年)と、その作品にまつわる物語を文章で発表しました。7人の天使が鳴らすラッパがこの世の終末を告げるといわれている旧約聖書の「黙示録」を題材に、谷原版黙示録では、唐突に世界に「終末」が訪れ、根拠もわからず選ばれた女の子たちの体が次々に飛行機へ変形していきます。彼女たちは「飛行機ガールズ」として、終末を止められる可能性がある「世界の隙間」へ出発します。
その他に「終末」に関わりのある初期の油彩作品や、パステル画も合わせて展示いたします。

壮大な黙示録とは対照的に、MEMでは人間の小さな闇をテーマに構成します。
鯱に囲まれた筏の上で生きる人々、顔のない男性を抱きしめる女性、宇宙に蝕まれる身体など、非現実的な光景から、人の内面に巣食う闇を描きます。また、谷原が人形美術を担当した江戸糸操り人形結城座の演目「変身」のために描いたポスター原画や、人形のデザイン画も展示いたします。

スケジュール

開催中

2024年9月14日(土)〜2024年9月20日(金)あと3日

開館情報

時間
10:0017:00
9月14日はイベントのため14:30まで
休館日
会期中無休
入場料無料
展覧会URLhttps://mem-inc.jp/2024/08/22/tanihara2024/
会場上野の森美術館
https://www.ueno-mori.org/
住所〒110-0007 東京都台東区上野公園1-2
アクセスJR上野駅公園口より徒歩3分、東京メトロ銀座線・日比谷線7番出口より徒歩5分、京成線京成上野駅正面口より徒歩5分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません