Dressage de l'amour Linen / cotton cord, steel, silkscreen, flowers, nickel silver, rope, candles / 140 x 54 cm

ルーカス・フォレット・セリンスキ 「SQUELETTE DE L'AMOUR」

STANDING PINE 東京
あと5日で開催

アーティスト

ルーカス・フォレット・セリンスキ
STANDING PINE東京では、9月21日(土)よりルーカス・フォレット・セリンスキの個展「SQUELETTE DE L'AMOUR」を開催いたします。

様々な分野からのアプローチを取り入れた新作を発表する本展では、身体を束縛と解放の場として見つめます。そしてクィア・セクシュアリティに焦点を当て、快楽のニュアンスと身体体験による強烈な感覚について考察します。

デジタル化の波とは対照的に、セリンスキの芸術的実践は身体が主題の中心であり、またそれを表現手段のコアな要素として位置づけています。その中で彼は、ジュエリー制作、テキスタイルを使った彫刻、アナログ写真、手焼きプリントといった技法を作品に取り入れることで、巧みな手作業だからこそ得ることのできる感触的な悦びを際立たせています。また、自己探求のための身体改造を提唱するファキール・ムサファーの「ボディ・プレイ」を融合させ、知覚体験についても深く掘り下げます。暫定的なピアスや意図的につけられた傷、フックサスペンション、Shibari(縛り)という試みを題材にした、ラジカルなボディアーティスト、ルナ・デュランとのコラボレーションによる写真作品は、彼のその探究心の現れなのです。

より親密な世界を描き出したモンタージュ写真シリーズ「La Petite Mort」は、超越と快楽の儚い瞬間を捉え、人生や愛、死に内在する哀愁を映し出し、身体的体験による一瞬の優雅さとエクスタシーへの可能性を考察します。このシリーズでは、アナログモンタージュ写真、多重露光、シルクスクリーン、写真をほかのメディウムに移行するフォトトランスファーといった技法を駆使し、BDSMの恋人や友人たちを映し出した視覚的なイメージと、裸身であり、官能的である一般的な芸術彫刻を重ね合わせることで、プライベートで親密な刹那と典型的な身体表現との対話を生み出しています。

コンセプチュアルでありながら物質性を伴う詩のようでもあるセリンスキのアートは、「クィアな抽象的概念」という視点から生み出されます。昔から女性用の下着に使用される伸縮性のあるストラップのようなモチーフを用いた壁面のインスタレーションは、そんな彼のレンズを通して創作された作品のひとつです。そして、まるでコルセットで包まれた蛇や男性器のようである、床に置かれたミニマルで生物的な形態のオブジェは、鑑賞者が性的な動きを連想するように配されています。中でも「Threesome」と題された作品では、男性器の形態における同一生が放つエロティシズムを掘り下げます。セリンスキは、形と身体を結合させた言語を提唱し、具象と抽象を横断するエロティックなオブジェを生み出しているのです。

本展は、身体的感覚の極限を描き出し、あらゆる体験を享受する身体を讃えています。そして作品群は「メメント・モリ(死を想え)」というメッセージを鑑賞者の心に残しつつ、身体の快楽と、避けることのできない衰退との相互作用を投影します。さらに、本展を通じてセリンスキは愛と性に関する既存の考え方を再考し、それに代わる新たな見方を示しています。つまり、感覚と身体の直感を尊重しつつ、身体の規範が抑圧に立ち向かうことがどれほど困難であるかを明らかにすると同時に、創造的かつ官能的な体験を促すこと、そしてそれは解放へと向かう継続的な旅の一部であることを提示しているのです。

スケジュール

2024年9月21日(土)〜2024年10月12日(土)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
日曜日、月曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://standingpine.jp/exhibitions/38
会場STANDING PINE 東京
https://standingpine.jp/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex Ⅰ 3F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
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