10月24日、都内で「瀬戸内国際芸術祭2025」の企画発表会が開催され、企画概要やメインビジュアルなどが発表された。
2010年の初回から15年目の節目を迎え、6回目の開催となる「瀬戸内国際芸術祭」。今年は以下の会期と会場で開催される。
会期
【春会期】2025年4月18日〜5月25日
【夏会期】2025年8月1日〜8月31日
【秋会期】2025年10月3日〜11月9日 計107日間
会場
瀬戸内の島々と沿岸部(全17エリア)
【全会期】直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、高松港周辺、宇野港周辺
【春会期】瀬戸大橋エリア
【夏会期】志度・津田エリア、引田エリア
【秋会期】本島、高見島、粟島、伊吹島、宇多津エリア
瀬戸大橋エリア、志度・津田エリア、引田エリアは今回から新たに加わるエリア。また直島では今春開館の直島新美術館も会場となる。
参加アーティストは計63組(21の国と地域)、46作品、8プロジェクト、10イベント。
これまでも「海の復権」を掲げてきた本芸術祭だが、今回はこれまで以上にアジア各国とつながりを広げ、関係性を深めることでアジアの文化芸術の中核を担っていくことを目指す。
主なアーティストとして、ジャッガイ・シリブート(タイ)、プ・ジヒョン(韓国)、雲門舞集(台湾)など。
また2013年にバングラデシュ、16年にタイとの連携プロジェクトを行ってきたが、今回は「ベトナムプロジェクト(仮称)」を実施し、現代美術を紹介する展覧会や、高松港でのマーケットなどが開催される。
海外の国・機関とのネットワークの広がりを目指す本芸術祭。今回は新規にニュージーランドやスウェーデンと連携を図る。
ニュージーランドからは、サラ・ハドソンが参加。ニュージーランド北のンガティ・アワ、ンガイ・トゥホエ、ンガティ・プケコにルーツを持つ作家で、第60回ヴェネチア・ビエンナーレ(2024)で金獅子賞を受賞した「マタホ・コレクティブ」のメンバーとしても活動している。
また、ヤコブ・ダルグレン(スウェーデン)、レオニート・チシコフ&マリーナ・モスクヴィナ(ロシア)の参加も発表された。
さらに国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とともに取り組む企画展も開催。難民一人ひとりの物語や力にスポットを当てるホンマタカシの写真展を開催する。
今回は本芸術祭の連携事業として、「瀬戸芸美術館連携」プロジェクトが開催される。開催地域の8つの美術館が日本人アーティストの展覧会を実施するもので、香川県、岡山県、兵庫県から香川県立ミュージアム、高松市美術館、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、直島新美術館、岡山県立美術館、大原美術館、兵庫県立美術館、横尾忠則現代美術館が参加する。