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*3月スタートの展覧会はこちらをチェック
今年はアンドレ・ブルトンが「シュルレアリスム宣言」を発表してからちょうど100年の節目。フランスで誕生し、詩や思想、絵画に多大な影響を及ぼしたこの芸術運動は、当時の日本の画家たちを魅了した。本展では、1920年代にいち早くその手法を取り入れた古賀春江や東郷青児、福沢一郎から、30年代の靉光、北脇昇、戦後の山下菊二など、シュルレアリスムを探求した日本人画家らの作品や資料約120点が公開される。フランスとは異なるかたちで展開した日本のシュルレアリスムの全貌に迫る注目展。本展のフォトレポートはぜひ読んでおきたい。
会場:板橋区立美術館
会期:3月2日〜4月14日
東村山市の国立ハンセン病資料館では、多磨全生園での絵画活動を紹介する展覧会が先週末スタート。同園での絵画展は、いまから約100年前、第一区府県立全生病院時代の「第壱回絵画会」に遡る。本展では、絵画展の黎明期から、戦中から戦後、近年までの動向を辿り、文化運動としての絵画に注目する。担当学芸員の言葉も交えたフォトレポートはこちら。
会場:国立ハンセン病資料館
会期:3月2日~9月1日
イム・ミヌクは韓国のアーティスト。現代社会において忘れられ隠された声や存在を、様々な手法で呼び起こす創作で知られる。日本ではこれまで、瀬戸内国際芸術祭2016、あいちトリエンナーレ2019などに出展してきた。本展タイトルの「Hyper Yellow」=「黄色を超越した」状態は、特定の色や人種を指す言葉を超え、どこにも存在しないと同時にどこにでも存在する、壊れやすい境界や関係を表すという。会場では、東大寺のお水取りに使われるお松明を再解釈したオブジェや、十一面観音が観光客として登場するナラティブを取り入れた映像作品などが展示される。
会場:駒込倉庫 Komagome SOKO
会期:3月1日~3月12日
築地に所在するSHUTLでは、展覧会シリーズ「伝統のメタボリズム」の第3期が開催中。本シリーズは伝統という概念を問い直し新陳代謝を促進する様々な表現を、「言葉と文字」「様式の変容」「見立て」の3期にわたって紹介するもの。出展作家は石場文子、勝木杏吏、倉知朋之介、佐貫絢郁、松井照太の5名。
会場:SHUTL(シャトル)
会期:2月23日〜3月17日
本展は、20世紀における椅子のデザインの変遷を、椅子研究家の織田憲嗣のコレクションをもとに紹介する企画。アール・ヌーヴォー、バウハウス、ミッド・センチュリー、イタリアン・モダンまで100脚が展示されるほか、食器、キッチン用品、家電製品、事務用機器なども交えつつデザインと生活の関係に注目する。
会場:日本橋髙島屋 8階ホール
会期:2月29日〜3月18日