公開日:2023年12月21日

【2023年12月第4週】今週末見たい展覧会5選。キース・ヘリングから青木野枝まで

毎週更新。TABが取材した展覧会や、編集部が注目する展覧会をピックアップ。今週はキース・ヘリング、大巻伸嗣、青木野枝、山内祥太、和田誠の個展の5つ

左上から時計回りに、「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」(森アーツセンターギャラリー)、山内祥太 「メディウムとディメンション:Apparition」(青山|目黒)、「青木野枝 光の柱」(市原湖畔美術館 写真:本多康司)、大巻伸嗣―真空のゆらぎ(国立新美術館) 

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*12月スタートの展覧会はこちらをチェック

キース・ヘリング展 アートをストリートへ(森アーツセンターギャラリー、東京)

1980年代のニューヨークを中心に、地下鉄駅構内やストリートへのドローイングで知られるキース・ヘリング。その作品をプリントしたTシャツなど、ファッションアイテムは日本でも人気だ。出展作品は、6mに及ぶ大型作品など150点以上。エイズによって31歳で夭折したヘリングの作家人生を振り返る貴重な機会だ。

会場:森アーツセンターギャラリー
会期:12月9日〜2024年2月25日

大巻伸嗣―真空のゆらぎ(国立新美術館、東京)

大巻伸嗣は空間全体をダイナミックに変容させ、見る人を異世界に誘うような幻想的なインスタレーションやパブリックアートを手がけてきたアーティスト。国立新美術館での個展開催は、今週末まで。本展では柱のない広大な展示空間のもと、最新インスタレーションや映像作品を公開。身体に訴えかける空間演出に注目したい。フォトレポートはこちら。なお本展は入場無料だ。

会場:国立新美術館
会期:11月1日~12月25日

青木野枝 光の柱(市原湖畔美術館、千葉)

鉄の持つ素材本来の硬質感や重量感を追求し、彫刻作品を制作してきた青木野枝。その個展が市原湖畔美術館で開催中だ。展覧会に冠された「光の柱」とは、新作のタイトルでもある。2011年から続くシリーズ「ふりそそぐもの」の一環として、地面から立ち昇り、降下する動体が本展のために制作された。ほかにも《core》など大型彫刻が数点展示されている。

会場:市原湖畔美術館
会期:10月14日~2024年1月14日
ミューぽんで200円OFF!(2名まで割引)

山内祥太 「メディウムとディメンション:Apparition」(青山|目黒、東京)

上目黒にある青山|目黒では、今週末まで山内祥太の個展が開催中。副題の「Apparition(アパリシオン)」とはマルセル・デュシャンに由来し、幽霊や神の出現を指す言葉。会場では、仮想空間上のゴリラがリアルな世界の舞踏家に同期して踊る《舞姫》(2021)と、水槽で眠る人物が見る夢のなかで繰り広げられる、匂いをめぐるマキ・ウエダとの共作演劇《汗と油のチーズのような酸っぱいジュース》(2023)に基づいたインスタレーションが公開される。キュレーターは中尾拓哉。

会場:青山|目黒
会期:12月1日〜12月24日

和田誠 映画の仕事(国立映画アーカイブ、東京)

京橋の国立映画アーカイブでは、グラフィックデザイナー、イラストレーターとして知られる和田誠の仕事を、映画というテーマのもと振り返る展覧会が開催されている。「知った・描いた・語った・集めた・撮った」という5つの切り口のもと、手がけた映画ポスターや映画書の装丁が公開。ほかにも、和田が集めた映画フィルムやポスターのコレクションなども展示される。

会場:国立映画アーカイブ
会期:12月12日〜2024年3月24日

浅見悠吾

浅見悠吾

1999年、千葉県生まれ。2021〜23年、Tokyo Art Beat エディトリアルインターン。東京工業大学大学院社会・人間科学コース在籍(伊藤亜紗研究室)。フランス・パリ在住。
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