実在しない架空の画家ユアサヱボシ(1924〜1987)の生誕100周年を記念して行われる展覧会。大正生まれの前衛画家として、シュルレアリスムや戦後美術の潮流のなかで独自の表現を追求したユアサは、幻想的なイメージを通じて、戦後日本の時代の影響を映し出し、現代に問いかけるテーマを提示する。会場では、ユアサヱボシの世界観を体感できるよう、150号の大作を中心に、6点の作品が展示される。
会場:Yoshiaki Inoue Gallery
会期:12月9日〜12月28日
アメリカ・ボストン近郊に位置するウスター美術館は、1898年の開館当初から印象派の作品を積極的に収集してきた。本展では、ほとんどが初来日となる同館の印象派コレクションを中心に紹介。クロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールなどのフランスの印象派に加え、ドイツや北欧の作家、国際的に活動したジョン・シンガー・サージェント、さらにアメリカの印象派を代表するフレデリック・チャイルド・ハッサムらの作品が一堂に会する。これまで日本で紹介される機会が少なかった、アメリカ印象派の魅力にも触れられる貴重な機会となる。
会場:あべのハルカス美術館
会期:10月12日〜2025年1月5日
国立国際美術館のコレクションのなかから、女性が登場する作品に焦点を当て、章ごとに異なるテーマで紹介する展覧会。記号化された女性像ではなく、個性や歴史を持った個人としての「彼女」の肖像に、現代の作家たちが何を託し、どのような社会や歴史、関係性が表象されているかに着目する。出品作家は福田美蘭、ミヒャエル・ボレマンス、芥川(間所)紗織、ソフィ・カル、デイヴィッド・ホックニー、小沢剛、石内都、石川真生、山城知佳子、マーク・マンダースら。あわせて、20世紀半ばに活躍した女性デザイナーである山脇道子とシャルロット・ぺリアンの活動に触発されたレオノール・アントゥネスのインスタレーションなど、昨年度に新たに収蔵された作品も紹介される。
会場:国立国際美術館
会期:11月2日〜2025年1月26日
舞台美術をバックグラウンドに持つ、ドイツ人アーティストによる個展。フォンダシオン ルイ・ヴィトンのコレクションから、モノクロの映像作品と垂れ幕で構成されるふたつのビデオインスタレーションが日本初公開される。18世紀後半のドイツで上演されていたオペラの形式を参照した《Singspiel》、パフォーマンス、演劇、絵画それぞれに特徴的な表現が活人画の形式で融合された《Chorspiel》の2作品を通して、ドイツを代表するアーティストの多面的な作品世界を感じられる機会となる。
会場:エスパス ルイ・ヴィトン大阪
会期:11月27日〜2025年5月11日
2023年にロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーのリニューアルオープン記念として開催された展示が日本で開催。ザ・ビートルズが世界を熱狂させていた1963年12月から、『エド・サリバン・ショー』でアメリカに凱旋した1964年2月までの約3ヶ月間の記録を紹介する。ポール・マッカートニー自身が撮影したものや、60年前からネガやコンタクトシートのままでプリント化されてこなかった貴重な写真を含む約250枚が展示される。
会場:グランフロント大阪
会期:10月12日〜2025年1月5日