LEE KAN KYO 「最後のCD ー手作り文化遺産プロジェクトー」（亀戸アートセンター）

LEE KAN KYO 「最後のCD ー手作り文化遺産プロジェクトー」

4月25日開始

アーティスト

李漢強

亀戸アートセンターでは台湾出身のアーティスト、LEE KAN KYOによる個展「最後のCD -手作り文化遺産プロジェクト-」を開催いたします。

LEE KAN KYOは幼少期から青年期にかけて憧れを抱いてきた日本のカルチャーを、自身のフィルターを通して解釈し、独自の表現として昇華させるアーティストです。

LEEは、日本の日常に溶け込んでいる、日本人である私たちが意識することの少ない日本特有の「異質さ」を独自の視点で描きます。例えばスーパーの広告チラシに見られる過剰な情報の詰め込みや、細かく価格を比較する日本人の消費行動に着目し、それを模写していくことでそれが日本社会の構造を読み解く鍵となり、また、自身と日本社会との関わりを深める有効な手段だと彼は考えています。

台湾で放送されていた日本のテレビ番組や音楽、また日本製品が持つ独特のデザインや形式に強く惹かれ、それらにはある種の魔法がかかっているといった感覚を覚えていたLEEは、日本独自の規格として広まった8cmCDのフォーマットの特異性に圧倒され、青春期にはCDショップに通い詰め、ひたすらCDをディギングする日々を過ごしたといいます。

本展では、8cmCDジャケットをモチーフにしたペインティング作品を中心に、タワーレコードのヘヴィメタルコーナーや12cmCDジャケットを描いた作品が展示されます。さらに、シルクスクリーンワークを中心に活動するグラフィックユニット「ZONSHANG」が、LEEが描いた短冊形8cmCDジャケットをもとにコラボレーションした、多色刷りスクリーンプリントのエディション作品を発表します。

LEE KAN KYOの愛した日本のミュージックカルチャーを、彼ならではの視点で描き出す本展「最後のCD -手作り文化遺産プロジェクト-」。この機会にぜひご覧ください。