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[画像: 平川祐樹「Untitled Tear/2022」(2022) 4K, Approx. 15min 30sec, silent]

平川祐樹 「Untitled Tear」

アンドーギャラリー
終了しました

アーティスト

平川祐樹
平川祐樹は1983年愛知県生まれ。場所や事物に宿る「固有の時間」をテーマに、メディア考古学を応用した映像作品を制作しています。
アンドーギャラリーで4回目となる本展では、視ることと触れることの根源的な接点をテーマとした新作「Untitled Tear/2022」を発表いたします。映像に現れるのは、カメラの心臓部である撮像素子(イメージセンサー)に直接置かれた人間の涙です。映像制作において撮像素子に直に触れることはタブーとされていますが、作家はそこにあえて一滴の涙を配置して撮影しました。剥き出しの撮像素子の上で表面張力が生じた涙は、あたかも鈍いレンズのように機能し、不明瞭に外界を捉えています。平川は、涙を感傷的な意味やロマンティックな題材として扱ってはいません。より生理的な意味合いとして、人間の眼球を保護する涙液(るいえき)としての涙です。カメラの撮像素子と人間の涙液、この無機と有機の対極とも取れる2つの物質を直に接合し、そこに新たな景色を見出しました。
スマートフォンの急速な普及によって、デジタル画像は当たり前のように触覚性を獲得しました。夜眠る前、多くの人々は暗闇でスマートフォンを片手に日々変化する情報を受信しています。その何気無い日常の1コマに、作家は生物の進化史を重ね合わせたと言います。かつて光を感知する触手であったとされる眼球、そして触覚性を獲得したデジタル画像。それはあたかも、海中に注ぐ太陽光を求め触手を伸ばすカンブリア紀の生物のようでもあります。視ることと触れることの根源的な接点、そして共通して現れてくる欲望の形。そこには美術の深淵に迫るテーマが垣間見えます。前シリーズとは異なる新たなテーマのもとで制作されたミニマルな映像世界をどうぞご高覧ください。

スケジュール

2022年6月21日(火)〜2022年8月6日(土)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場アンドーギャラリー
http://www.andogallery.co.jp
住所〒135-0023 東京都江東区平野3-3-6
アクセス東京メトロ半蔵門線都営大江戸線清澄白河駅A3出口より徒歩12分、東京メトロ東西線木場駅3番出口より徒歩15分、都営新宿線菊川駅A4出口より徒歩16分
電話番号03-5620-2165
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