9月7日から9日にかけ、韓国・ソウルの江南区でフリーズ・ソウル(Frieze Seoul)とキアフ(Kiaf)という2つのアートフェアがソウル・江南区のCOEX(Convention & Exhibition)にて行われる。フリーズ・ソウルは約120、キアフは約210のギャラリーが参加する、同一会場で行われる大規模なフェアとなる。
2003年にロンドンで始まり、ニューヨーク、ロサンゼルスと展開してきたアートフェアの「フリーズ」が、昨年ソウルに上陸。今年は2回目の開催となる。
参加するのは世界のトップギャラリー約120。ペース、デヴィッド・ツヴィルナー、ホワイトキューブ、2021年にソウルに支店を設けたタデウス・ロパックなど、世界主要都市に展開するメガギャラリーも多数参加するが、そのなかでもガゴシアン、ハウザー&ワースといった日本のフェアに参加したことのないギャラリーの展示を見られるのも特徴だ。
日本からはANOMALY、小山登美夫ギャラリー、Kosaku Kanechika、SCAI the Bathhouse、Take Ninagara、Taro Nasu、Nanzuka、Maho Kubota Gallery、Marco Gallery、Yutaka Kikutake Galleryらが参加。
参加ギャラリー一覧はこちらのページから見ることができる。
展示のほか、9月7日にはM+のドリュン・チョン、サーペインタイン・ギャラリーのエヴァ・イェーガー、アーティストで昨年金沢21世紀美術館でも個展を行ったムン・キョンウォン & チョン・ジュンホらが参加するトークや、リウム美術館キュレーターのソンア・セレナ・チョウ、アーティストのキム・ソンウがキュレーションしたFrieze Filmでは韓国を拠点とする14人のアーティストを紹介。通義洞のBOAN1942などの4ヶ所のオルタナティブスペースで上映される。
小腹が空いたら訪れたいフェア会場のレストランは、アボカド料理が有名なRoot Everyday、韓国緑茶カフェOsullocが出店。
住所:513, Yeongdong-daero, Gangnam-gu, Seoul COEX
日時:2023年9月6日 13:00〜20:00(招待客のみ)、7、8日 11:00〜19:30、9日 11:00〜18:00
キアフは2002年にスタートした国際アートフェアで、去年の164ギャラリーから大幅にパワーアップし今回は約210ものギャラリーが参加。そのうち韓国から約130のギャラリーが参加するため、年々勢いを増す韓国のアートシーンを確認するうえでもぜひ見ておきたいフェアだ。日本からはアートフロントギャラリー、biscuit gallery、メグミオギタギャラリーなどが参加し、会場内では新進アーティストやNFTなど新たな動きにフォーカスした「Kiaf PLUS」、トークも連日実施される。参加ギャラリーはこちらから。
住所:513, Yeongdong-daero, Gangnam-gu, Seoul COEX
日時:2023年9月6日 13:00〜20:00(VIP、プレス)、7日 11:00〜19:30(VIP、プレビュー)13:00〜19:30(一般)、8〜9日 13:00〜19:30(VIP、プレビュー、一般)、10日 11:00〜17:00(VIP、プレビュー、一般)
フェアに足を踏み入れる前に空港でも作品を見るのをお忘れなく。去年に続きキアフの関連展示として、韓国ギャラリー協会(Galleries Association of Korea)と仁川国際空港は、20のギャラリーの協力により新進アーティスト32人60点以上の現代アート作品を紹介する「We connect, Art & Future, Kiaf and Incheon Airport」を開催。仁川国際空港の第1ターミナル交通センターにて8月28日から9月17日まで開催中だ。去年の様子は動画で公開されている。
9月5〜9日には、2024 S/Sのソウルファッションウィークも開催されるなど、この時期はソウル全体がクリエイティブな雰囲気に満ちた国際的な熱気に包まれそうだ。
Tokyo Art Beatでは全3回にわたる韓国の充実アートガイドを公開しているため、訪れる際には参考にしてほしい(江南区エリアは第3回にて公開中)。