公開日:2024年12月28日

2025年に開館・リニューアルオープンする美術館9選。横浜美術館から直島新美術館まで

新たにオープンする鳥取県立美術館や直島新美術館、リニューアルオープンする横浜美術館や大阪市立美術館など、9の美術館を紹介。開館記念展を開催する施設も多いので、あわせてチェック

横浜美術館 外観 撮影:新津保建秀

宮城県美術館

改修工事に伴い長期休館している宮城県美術館は、2025年度中のリニューアルオープンを予定している。1981年に開館した同館は、施設や設備の老朽化に伴い、改修工事を実施。あわせて既存のスペースを回収し、キッズ・スタジオ(仮称)や、絵画などを収蔵状態で鑑賞できる「見える収蔵庫」の新設なども行うという。

再開館予定日:2025年度中
住所:宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1
https://www.tokyoartbeat.com/venues/-/7F50B25D

ハイパーミュージアム飯能

「ムーミンバレーパーク」のある埼玉県飯能市のレジャー施設「メッツァ」に新たにオープンするハイパーミュージアム飯能は、「自然とデジタル」「キャラクターアート」を組み合わせた「新時代の現代美術館」を掲げる。館長には、後藤繁雄が就任。オープニング展覧会として、3月から「ヤノベケンジ 宇宙猫の秘密の島」を開催する。以降も、junaida、たかくらかずき、草野絵美、増田セバスチャンらの個展が予定されている。

開館予定日:3月
住所:埼玉県飯能市宮沢327-6
https://metsa-hanno.com/hypermuseumhanno/

ハイパーミュージアム飯能 外観イメージ

霞会館記念学習院ミュージアム

学習院大学の附置研究施設として1975年に設立された学習院大学史料館が、装いも新たに「霞会館記念学習院ミュージアム」として3月にオープン。古文書、絵画、工芸など25万点を超えるコレクションを擁し、なかでも皇族・華族ゆかりの貴重な史料を所蔵している。建物は、モダニズム建築の先駆者である前川國男より設計されたかつての大学図書館を、博物館施設としてリノベーション。リニューアルオープンを記念して、3月14日から、日本のパトロネージュの一端を紹介する「華族文化 美の玉手箱 芸術と伝統文化のパトロネージュ」が開催される。

開館予定日:3月14日
住所:東京都豊島区目白1-5-1 学習院大学目白キャンパス内
https://www.gakushuin.ac.jp/univ/ua/

霞会館記念学習院ミュージアム 外観

横浜美術館

2021年3月から大規模改修工事を行っていた横浜美術館。2024年3月開幕の「第8回横浜トリエンナーレ」でリニューアルオープンした後、部分開館を経て、2025年2月に全館オープンを迎える。リニューアルオープン記念展として、2月8日〜6月2日に「おかえり、ヨコハマ」展を開催。「横浜」をキーワードに、絵画、写真、工芸、映像などの作品や資料を通して、新たな視点で意外な横浜の歴史を深堀りする。展覧会の詳細はニュースを参照してほしい。

再開館予定日:2月8日
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1
https://www.tokyoartbeat.com/venues/-/603694BD

横浜美術館 外観 撮影:新津保建秀

泉屋博古館(京都)

京都の泉屋博古館が、1年の改修工事を経て、4月26日にリニューアルオープン。70年代を代表する建築として評価の高い青銅器館に改良を施したほか、企画展示室や収蔵庫は拡大された。リニューアルオープンを記念して行われる名品展の第1弾では、同館が活動の根本としてきた住友家伝来の美術品から、仏教美術、絵画、書、茶道具など日本・中国・朝鮮の美術工芸を選りすぐって紹介。青銅器館では、同日から「中国青銅器の時代」を開催する。

再開館予定日:4月26日
住所:京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24
https://www.tokyoartbeat.com/venues/-/4C73F83F

大阪市立美術館

1936年の開館以来、最大規模となる改修工事のため2022年から長期休館をしていた大阪市立美術館が、3月1日にリニューアルオープンする。同日から行われる記念特別展は、「What’s New!大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」と題し、館内の全フロアを使って、絵画や書蹟、彫刻、漆工、金工、陶磁など分野ごとに選りすぐりの作品約200件を一堂に展観。大阪市立美術館の「変わらぬ魅力と新たな魅力」を伝える。展覧会の詳細はニュースをチェック。

再開館予定日:3月1日
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82
https://www.tokyoartbeat.com/venues/-/478ED604

大阪市立美術館 正面外観

鳥取県立美術館

鳥取県の中央に位置する倉吉市に、3月30日、鳥取県立美術館が開館する。これまで県立の美術館が存在しなかった鳥取県にオープンする同館は、「OPENNESS!」をキャッチフレーズに掲げ、新しい価値を生み出す開かれた美術館を目指す。建物の意匠設計は槇総合計画事務所、構造・設備設計を竹中工務店が担当。開館記念展として行われる「アート・オブ・ザ・リアル 時代を超える美術 —若冲からウォーホル、リヒターへ—」では、江戸絵画から現代美術まで国内外約180点の作品を「リアル」をキーワードに読み解く。購入に際し物議を醸したアンディ・ウォーホルの《ブリロ・ボックス》も展示される予定だ。

開館予定日:3月30日
住所:鳥取県倉吉市駄経寺町2-3-12
https://www.tokyoartbeat.com/venues/-/tottori-prefectural-museum-of-art

鳥取県立美術館 外観 撮影:編集部

備前市美術館

2023年から建て替えを行なっている岡山県備前市の備前焼ミュージアムが「備前市美術館」に生まれ変わり、今春にオープン。備前焼文化を世界に発信する拠点として、また、備前焼に限らず文化芸術を体現する場となることを目指し、陶芸や工芸の新しい動向を適宜紹介しながら、関連する世界の現代美術、建築、デザインなども取り上げていく。館長は金子賢治。開館記念特別展として、「ピカソの陶芸」「備前焼、至極の逸品。」の開催が予定されている。

開館予定日:2025年春
住所:岡山県備前市伊部1659−6
https://bizen-moa.jp

直島新美術館

香川県・直島町本村地区近くの高台に開館する直島新美術館。ベネッセアートサイト直島における安藤忠雄設計のアート施設として10番目の美術館となり、館長は三木あき子が務める。地下2階、地上1階の3層からなる美術館では、日本を含むアジア地域のアーティストの代表作やコミッションワークを中心に展示・収集。開館年記念展示として、会田誠、マルタ・アティエンサ、 蔡國強、Chim↑Pom from Smappa!Group、ヘリ・ドノ、インディゲリラ、 村上隆、N・S・ハルシャ、サニタス・プラディッタスニー、ソ・ドホ、パナパン・ヨドマニーらによる、美術館にあわせて構想された新作や代表作の展示が行われる予定。

開館予定日:2025年春
住所:香川県香川郡直島町 3299-73
https://benesse-artsite.jp/art/nnmoa.html

直島新美術館 イメージ ©Tadao Ando

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