グラフィックデザイナーの八木幣二郎と、資生堂のメイクアップブランド「inoui(インウイ)」がコラボレーション。八木が手がけたinouiのヴィジュアルが公開された。
1976年に誕生したinouiは、時代ごとに「個」のあり方を進化させ、個性的なアイテムと独自のモダンなイメージでメイクのトレンドを作ってきた。2002年に最後のリニューアルを行っていたが、昨年9月に新生・inouiとしてリブランディングし、再始動した。「生まれ持ったものが、あなたを最も美しくする」という想いのもと、「自分美」を引き出すメイクアップブランドとして、様々な商品を展開している。深みのある赤をベースにしたプロダクトのデザインは、HAKU、THE GINZA COSMETICSなども手がけたクリエイティブディレクターの永田香(資生堂クリエイティブ)によるもの。
公開されたヴィジュアルは、Tokyo Art Beatの20周年を記念して制作された。Tokyo Art Beatでは、inouiのサポートのもと、20周年を記念した様々な企画を行っている。その一環として実施している、過去20年間に日本国内で開催された展覧会・芸術祭を表彰する「Tokyo Art Beat 20周年アワード」のアートディレクターを八木が務めていることから、両者のコラボレーションが実現した。
制作されたヴィジュアルは以下の通り。
八木は、今年7月まで開催された個展「NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです」(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)で、架空の印刷会社のコーポレート・アイデンティティを制作するというアイデアを展開したほか、自身が敬愛する日本のグラフィックデザインの巨匠たちのポスターを再解釈した作品を発表していた。
歴史ある資生堂のメイクアップブランドと対峙した今回は、「インウイレッド」のカラーをベースに、3DCGによる有機的な波紋やブラッシュストロークが、inouiのアイコニックなプロダクトを包み込む独創的なヴィジュアルに仕上がっている。
なおTokyo Art Beatでは、八木とinouiのデザインを手がけた永田による対談を近日中に掲載予定。制作背景なども語られているので、そちらもチェックしてほしい。