東京を現代的な表現方法によってヴィジュアライズし、作品との対話を通じて都市と社会の現在と未来を探求するプロジェクト「TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH」が今月、その概要を新たに発表。クラウドファンディングも行なっている。
写真家の小山泰介とキュレーターの山峰潤也を発起人とするこのプロジェクト。現在は、運営メンバーに深井佐和子(SW_/プロデューサー)、橋詰宗(クリエイティブディレクター)、萩原俊矢(ウェブデザイナー)、飯岡陸(キュレーター)、伊藤貴弘(東京都写真美術館、学芸員)、深井厚志(編集者)、濱中敦史(twelvebooks)、砂山太一(建築家・美術家)が名を連ねている。
プロジェクトのミッションは大きく分けて4つ。
1つめは、「新たな視点から都市をヴィジュアライズする」というもの。カメラやスマートフォンだけでなく、ドライブレコーダーや監視カメラ、人工衛星などの無人カメラによって日々絶え間なく撮影される現代において、写真、映像の「表現」は、どのように「今」を描き、「未来」のヴィジョンを描けるかを検証していくという。
2つめに掲げるミッションは、「語り合い、ともに考えることから探求する」。これは、アーティストとゲストが交わした言葉=作品と同様に重要なメディアであるという考えのもと、サロン、ダイアログ、カンファレンスからなるパブリック・プログラム「VISIONS by TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH(通称:ヴィジョンズ)」を継続的に行う。
3つめは、未来へのヴィジョンを模索するため、外部プロジェクトとの連携やコラボレーションを積極的に行ない「ボーダーレスな文化交流を促進する」。
そして、ミッション1〜3で生まれた作品、言葉、記録を多様なフォーマットでアーカイヴすることで、未来へ伝えることを目指す「見出されたヴィジョンを未来へ受け継ぐ」が最後のミッションとなっている。
これらのミッションにメインで参加するアーティストは14名(13組)。
すでにプロジェクトのウェブサイトで作品を公開中のアーティストは、顧剣亨、小山泰介、永田康祐。まもなく公開予定なのが、細倉真弓、三野新+網守将平、渡邉庸平、2020年春に公開予定の3名は砂山太一、谷口暁彦、築山礁太。そして続く夏には、エマニュエル・ギヨー、小林健太、田村友一郎、吉田志穂の作品発表が予定され、対談やカンファレンスなども実施していく。
なお、前述のサロン、ダイアログ、カンファレンスからなる「ヴィジョンズ」は、東京に点在するオルタナティブスペースで実施される。各プログラムの概要は以下の通り。
(1)サロン
・もっともオープンな交流の場。アーティストプロジェクトの経過発表、ゲストとの会話、勉強会など。
・毎月1回(平日夜)、各回3時間程度、20年8月まで毎月1回、各回3時間ほど、各回定員約10名
・チケット予価:1500円(1ドリンク付)
(2)ダイアログ
・ウェブサイトで公開する対談を、観客数限定の公開収録として実施。アーティストによるプロジェクトの解説か ら、その作品を通した現在の東京や現代社会をテーマとした対談を行う。
・20年8月まで不定期開催、各回2時間程度、計13回(13プロジェクト分)、各回定員約25名
・チケット予価:2000円(1ドリンク付)
(3)カンファレンス
・アーティストによるプロジェクトの総括イベント。前期、後期の2回に分けて実施。複数のアーティストが登壇し、小山泰介と山峰潤也がモデレーターを務める。
・実施回数:20年8月まで2回開催、各回3〜4時間(懇親会含む)、各回定員約50名
・チケット予価:2500円(1ドリンク付)
これらはそれぞれが違う街、異なる規模の会場で対話を行うことで「ヴィジョンズ」というプラットフォーム自体が東京を回遊し、その場その場で新たな出会いと発見をもたらすようなイベントとなることが目指される。
また、現在実施中(〜2月26日)のクラウドファンディングでは、リターンアイテムには、ファッションレーベル「PUGMENT」による「PUGMENT Tokyo Street Logo Project」特製グッズ(Tシャツ、 ルックブック、トートバッグなど)をはじめ、イベント優先参加権、サポーターズ権などを展開。こちらもチェックしてほしい。
TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH PROJECT
公式サイト
クラウドファンディング
Instagram / Facebook