山中雪乃 + アポリナリア・ブロッシュ 「Altergaze | 影像」

CON_
明日から

アーティスト

山中雪乃、アポリナリア・ブロッシュ
この度、CON_で、アポリナリア・ブロッシュと山中雪乃による2人展「Altergaze|影像」を2024年9月20日(金)-10月13日(日) まで開催します。

アポリナリア・ブロッシュと山中雪乃は、視線と視線が交わるところに亀裂、影、恐怖、虚ろを見る。それは、これまで構築されてきた視覚にとって都合の悪い矛盾であり、傷であり、盲点だった。しかし二人がそこに見出すのは、メタモルフォーズ(変容)の予兆だ。二人は神話からサブカルチャーまで、様々な物語の陰画としてあらわれる存在⸺妖精、妖怪、人形、自撮り⸺からの視線を認め、ひとつにとどまらない形を与える。それは、蛹から蝶への成長サイクル、振り向きざまのブレ、影の輪郭のように変化し続ける形態やその痕跡を捉えようとする行為によってあらわになる。「Altergaze|影像」では、まなざしが偏在する、そのあいだで移り変わるものを肯定する。そのとき、亀裂は次の身体へ移行する出口となり、影は新たなアイデンティティを記す空白となる。

英語と日本語を併記した本展タイトルは、異なる文化にいて同時代性を共有する二人の、形のあるものとないもの、人間と幽霊、歴史と気配といったそれぞれのモチーフや表現形式の相互作用を示している。

アポリナリア・ブロッシュは、フランスとロシアにルーツを持ち、個人的なものと政治的なもの、脆弱さと剛健さ、空想と現実など相反する概念を混成させた立体作品を制作する。人間大の花や奇妙な妖精といったイマジナリーな塑像は、ブロンズとセラミックで構成され、重厚ながらひび割れ、崩壊する脆さを併せ持つ。ブロッシュは、この危うい均衡の内部に、神話、美術史、民話、日本のサブカルチャーにあらわれる空想上の存在を呼び込み、憑依させることで、二元論の矛盾や衝突そのものを別の何かにメタモルフォーズさせる。本展では、山中雪乃のポートレートが持つ視線や影、色彩からの影響、日本の妖怪や自然環境のリサーチ、滞在制作を行なった山梨での交流から得た陶芸・釉薬技術などを取り入れた新作を発表する。

山中雪乃は、自己から逸脱する存在を捉え、その非人間的な輪郭や影、身振りを描く。セルフポートレートや自身が収集した人形を通じてあらわれる像は、アテンションと承認を求める現代的なエゴを曝け出しているかのように見える。しかし、髪、顔、手にあらわれる白飛びのような空白、だらりと流れる絵の具、ブレやボケを思わせるストロークは、むしろ「私」という人称では規定できない幽霊めいた存在を現実に招き入れる。山中は自己にまつわる像を描きながら、同時に、情報の一切が含まれないデジタルデータの白飛びのように、何者でもない自己、あるいは、いまだ知覚し得ない存在の形式を示している。本展では、ブロッシュの立体作品に宿るナラティブや変容可能性、セラミックの質感に呼応する新作を発表する。

スケジュール

2024年9月20日(金)〜2024年10月13日(日)

開館情報

時間
14:0019:00
休館日
月曜日、火曜日、水曜日、祝日

オープニングパーティー 2024年9月20日(金) 18:00 から 21:00 まで

入場料無料
会場CON_
https://www.instagram.com/con_tokyo_/
住所〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 4F
アクセスJR総武本線馬喰町駅C4出口より徒歩3分、都営浅草線浅草橋駅A2出口より徒歩4分、JR総武線浅草橋駅東口より徒歩5分、都営新宿線馬喰横山駅A1出口より徒歩8分
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