𠮷田多麻希 「日目」

LAG(LIVE ART GALLERY)
残り6日

アーティスト

𠮷田多麻希
LAG(LIVE ART GALLERY)では2024年6月11日(火)から7月6日(土)まで、東京都写真美術館にて開催される「WONDER Mt.FUJI 富士山〜自然の驚異と感動を未来へつなぐ〜」展のサテライト展示として、𠮷田多麻希個展『日目』を開催致します。

生成AIやバーチャルリアリティが現実世界を侵食し、人々の共通認識、社会を動かす価値観は時事刻々、猛烈なスピードで変化している。昨今のこうした状況にあって、多くの写真家が自身の制作姿勢への迷いや未来への不安を口にする中、全く動じることなく、写真表現の可能性を信じ、論理的な思考と圧倒的な行動力で制作を展開する作家、それが𠮷田多麻希だ。彼女の揺るぎない美意識に基づく制作姿勢は、写真がその誕生から約200年にわたって継承してきた“リアリティ−”へのこだわりと「物事の核心」を徹底的に追求するストイックさによって成立している。
今回の作品は彼女の“生物観”である「人間は地球上の生物のひとつにすぎず、全生物の生命の循環によって機能する地球秩序を壊してはならない」というメッセージを色濃く反映している。本作品の制作にあたり𠮷田が採用したダゲレオタイプは、1839年にフランスで発表された実用的な写真撮影法で、銀メッキを施した銅板を感光材として用いるため、日本では“銀版写真”とも呼ばれてきた古典技法である。ただ、彼女がダゲレオを選んだのは、昨今流行りの懐古趣味などではない。人間社会の利便性のために進む開発により野生動物の生育圏が破壊され、図らずも命を落とした動物たち。その命を丁寧に弔う神聖な儀式として、ふさわしい写真技法がダゲレオタイプだと考えたからだと話してくれた。

撮影も現像も難しいこの技法での表現された動物たちの亡骸は、私たちが普段目にする写真とは一線を画した崇高な「生命の存在」として、永遠の光を纏っているように感じられる。写真表現の大前提は被写体への尊厳であることを、今更ながら教えてくれる本作品。『日目』は、『葬斂』の流れを汲む彼女の代表作として骨太なシリーズとして完結することだろう。

スケジュール

開催中

2024年6月11日(火)〜2024年7月6日(土)あと6日

開館情報

時間
13:0019:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日

オープニングパーティー 2024年6月12日(水) 18:00 から 20:00 まで

入場料無料
会場LAG(LIVE ART GALLERY)
https://www.live-art-books.jp/
住所〒151-0001 東京都渋谷区神宮前2-4-11 Daiwa神宮前ビル1F
アクセス東京メトロ銀座線外苑前駅3番出口より徒歩7分、東京メトロ千代田線・副都心線明治神宮前駅5番出口より徒歩12分、JR山手線原宿駅竹下口より徒歩14分
電話番号03-3405-0604
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