終了した展覧会・イベントです

「画家と生活 川端龍子の晩年の作品から」

大田区立龍子記念館
終了しました
今年開館60年を迎えた龍子記念館の向かいには、日本画家・川端龍子(かわばた りゅうし、1885-1966)が晩年を過ごした画室と旧宅が残されています。画家は35歳の時にこの地に暮らし始め、それから80歳で亡くなるまでここで過ごしました。戦後に建て替えられ終の住処となった旧宅と、空襲の爆風に耐えた画室は、現在、龍子公園内に保存されています。大作を描くための60畳の広大な画室と、竹を特徴的に使用した旧宅、いずれもが建築好きな龍子自身の設計で、「建築はよく気持ちを理解してくれる棟梁との合作」と述べていた画家の生活への美意識が表されています。

戦後の龍子はホトトギスの同人となって、一日一句以上の句作を日課とし、俳句にも熱を入れていました。交流のあった俳人・高濱虚子を《花鳥諷詠》(1954年)に描いたのも、画家の生活と制作を考える上で重要です。また、戦後において、旅が龍子の制作の原動力となったという点に着目すると、喜寿の年にインドを旅してその印象を大画面に表現した《孫悟空》(1962年)、十和田湖の奥入瀬渓流に取材した《阿修羅の流れ(奥入瀬)》(1964年)、亡くなる前年には伊豆から眺めた富士を《伊豆の覇王樹》(1965年)に表しているのも、画家の晩年を語る上では欠かすことができない作品となっています。そして、《十一面観音》を中心に7つの画面によって構成された連作「吾が持仏堂」(1958年)では、龍子の旧宅に設けられた十一面観音菩薩を中心に3躯の仏像を納めた「持仏堂(じぶつどう)」と呼ばれる一室が描かれ、そこでの礼拝を一日の制作の始まりとしていた晩年の制作と生活そのものが作品化されているのです。このように本展では、画家と生活をテーマに、旧宅や画室に表されている生活への美意識とともに、龍子の晩年の作品群を紹介します。

スケジュール

2023年7月15日(土)〜2023年10月9日(月)

開館情報

時間
9:0016:30
休館日
月曜日
7月17日、9月18日、10月9日は開館
7月18日、9月19日は休館
入場料一般 200円、中学生以下 100円、65歳以上・未就学児・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttps://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi/news/detail?51110
会場大田区立龍子記念館
https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi
住所〒143-0024 東京都大田区中央4-2-1
アクセス都営浅草線西馬込駅南口より徒歩15分、JR京浜東北線大森駅西口より東急バス(荏原町駅入口行き)「臼田坂下」下車徒歩2分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
関連画像

各画像をタップすると拡大表示します

0件の投稿

すべて表示

まだコメントはありません