ⒸMakoto Takagi

高木誠 「生きている大地」

コミュニケーションギャラリーふげん社
9月13日開始

アーティスト

高木誠
このたび、コミュニケーションギャラリーふげん社にて、2024年9月13日(金)から9月29日(日)まで、高木誠個展「生きている大地」を開催します。ふげん社から刊行される同名の写真集をふげん社より発行いたします。

高木誠は1957 年愛知県岡崎市生まれ。高校から登山を始めた高木は、世界的に活躍する山岳写真家の水越武に影響を受け、山岳写真を撮り始めます。1984から1994年まで二科展に7回入選、2001年には組写真《生きている山》で第1回田淵行男賞受賞を受賞します。近年は、日本の第一級の山岳景勝地であり、国内外から年間 120 万人以上の観光客が訪れる上高地(長野県松本市)を自身のメインフィールドと据えて、20年以上撮影を続けてきました。2010年には、梓川流域を「氷河遺跡」とする視点で、10年以上かけて取材し自然科学の観点でまとめた写真集『氷河の消えた山』(東京新聞出版部)を上梓しました。

本展では、高木のライフワークである上高地の撮影を継続し、前作から 14 年ぶりに刊行される写真集『生きている大地』より、34点のモノクローム・オリジナルプリントを展示いたします。本作は、一万二千年前の大噴火からの悠久の時の流れによって醸成された上高地の美しい地形と、そこで育まれた原始的な自然に相対した時に感じられる「霊性」を表現したモノクローム作品です。森羅万象に魂を見る、「日本人の自然観」を手がかりに、穂高岳などの高山と、梓川が時を刻み形作る谷や岩、そして多彩な生命が育まれる森林や湿原を通して、上高地の中に一つの輪廻を見出しました。写真集はその循環を表した4つの章「天 光と大気」「地の刻」「水は巡る」「森の輪廻」で構成されています。

日本人にとって、神仏や魂が宿る自然は心の拠りどころであり、縄文時代を源流とする宗教や文化・芸術の基底に流れるイデアとなっています。高木が撮影したのは、天空に頂いた美しく恐ろしい山々、古代からの時の流れを感じさせる巨石、変化していく水の多様な造形、そして、多様な命が生まれいづる豊かな森です。その神秘的な光景を逃さずに捉える眼と、高い撮影技術、そして精緻にコントロールされたプリントワークは、高木が自身の五感を通して感じた心の震えを、余すところなく伝えています。

オリジナルプリント、そしてその深みある黒の表現をダブルトーン・オフセット印刷で実現した写真集『生きている大地』を、ぜひご覧ください。会期中には、本書に寄稿していただいた、東京都現代美術館 事業企画課長の関次和子さんをゲストにお迎えして、ギャラリートークを開催します。

スケジュール

2024年9月13日(金)〜2024年9月29日(日)

開館情報

時間
12:0019:00
土曜日・日曜日は18:00まで
休館日
月曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://fugensha.jp/events/240913takagi/
会場コミュニケーションギャラリーふげん社
https://fugensha.jp/
住所〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12
アクセス東急目黒線・東京メトロ南北線・都営三田線・JR山手線目黒駅西口より徒歩17分、JR山手線目黒駅西口より東急バス「元競馬場前」下車徒歩1分
電話番号03-6264-3665
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