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「ハイジ展-あの子の足音がきこえる-」

浜松市美術館
終了しました
“ハイジ”の物語の原作は、スイス人作家ヨハンナ・シュピーリが1880年にドイツで出版した『ハイジの修業時代と遍歴時代』と、翌年に出版した続編『ハイジは習ったことを役立てる』の2冊の小説です。幼くして両親を亡くした主人公ハイジが、社会や大人たちの事情に翻弄されながらも、アルムの山のおじいさん、ヤギ飼いの少年ペーター、フランクフルトの富豪ゼーゼマン家の、足が不自由な少女クララ等の登場人物との出会いを通して、力強く生きる姿が描かれます。

この小説は約70の言語に翻訳され、派生作品や映像化作品を含めると無数の“ハイジ”のイメージが世界中に拡散しています。日本では、1920年(大正9年)の野上彌生子による初訳以降、多くの訳本が出版されてきました。特に少女雑誌というメディアを中心に、日本独特の「かわいい」ハイジ像が可視化されました。

“ハイジ”と聞いて、日本人の多くが想像するのが、1974年(昭和49年)に放送されたテレビアニメーション『アルプスの少女ハイジ』に描かれる「かわいい」ハイジの姿ではないでしょうか。このアニメーションは、監督の高畑勲、場面設定の宮崎駿、作画監督の小田部羊一ら、超一流のスタッフにより制作されました。物語の舞台であるスイスへ赴き、日本のテレビアニメーション史上初の海外ロケハンを行った作品であり、放送から50年近く経つ現在でも、多言語への吹替版を含め、世界中の人々の心を捉え続けています。

本展は、浜松市美術館の完全オリジナル企画で、“ハイジ”という物語の価値や魅力を「文学」、「アニメーション」の双方から再構築している点が特徴です。はじめに、原作者シュピーリ直筆の手紙、原書や翻訳本に掲載された挿絵やイラストの原画等を展示し、原作者シュピーリの生涯を激動の時代背景と共に紹介します。次に、日本を含めた世界各国の“ハイジ”の翻訳や映画作品、絵本等を通して、海外と日本での受容を比較します。そして、テレビアニメーション『アルプスの少女ハイジ』の制作者による企画や原作の解釈、映像化のための工夫等を、当時の制作資料(原画、レイアウト、絵コンテ、セル画、背景画等)をもとに紹介し、アニメーション作りの仕組みを紐解きます。

本展は展示品の多くを「実物」、「制作当初の物」で構成することにこだわりました。展示総数500点を超える、まさに「本気のハイジ展」です。

[関連イベント]
1. トークイベント「アニメハイジ制作秘話-作画監督と担当プロデューサーに聞く-」
開催日時: 7月9日(土曜日)14時~15時30分
講師: 小田部羊一(アニメハイジキャラクターデザイン)、中島順三(アニメハイジ担当プロデューサー)
場所: 2階講座室
定員: 40名(先着順) *13時より美術館入り口にて整理券配布。
2. 講演会
世界のハイジ/日本のハイジ 
開催日時: 7月23日(土曜日)14時~15時30分
講師: 川島隆(京都大学准教授)
場所: 2階講座室
定員: 40名(先着順) 13時より美術館入り口にて整理券配布。
3. ギャラリートーク 学芸員による展示解説 
開催日時
7月30日(土曜日)14時~15時
8月13日(土曜日)14時~15時
講師: 島口直弥(浜松市美術館学芸員)
場所: 1階展示室入口
定員: 40名(先着順) お時間になりましたら直接集合場所までお越しください。
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2022年7月9日(土)〜2022年9月11日(日)

開館情報

時間
9:3017:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
展示替期間・年末年始休館
入場料一般 1400円、大学生・高校生 1000円、中学生以下 無料
展覧会URLhttps://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/tenrankai/images/heide.html
会場浜松市美術館
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/artmuse/
住所〒430-0947 静岡県浜松市中区松城町100-1
アクセスJR東海道本線浜松駅北口より遠鉄バス「美術館」下車徒歩1分
電話番号053-454-6801
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