レビエがデザインし、肥田野がテキスタイルを織り、宮下がシステムを設計し、ミヨン・の写真から想起された感情をモチーフに田中が音を作曲した作品《memories between threads》では、布が経験した出来事が音として織り込まれており、自然や人間が布と触れ合いその形状が移ろっていくことで環境音が変化していく。その音は、流木が石などの自然物をトレースして制作され、独特な響きをもたらすガラススピーカー作品《presence》から奏でられる。
ミヨンが撮影した写真群《we met some blue dragonflies》は、身体と環境との関係性における布に着目した詩学的なプロジェクトである。私たちの暮らしの一部となった布が、自然や街のなかで、どのように振る舞い、その布の形状が私たちにどのような記憶や感情を呼び起こすのかを問いただす作品である。
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