ニューヨークのマンハッタン島を縦に走るマディソン・アベニューは、20世紀初期から広告代理店が軒を連ねていたことから広告業界の代名詞となった。米国広告業界は、この街で産業としての基盤を整備し、発展し、優れた人材を育て、50~60年代の隆盛を謳歌する黄金時代を築いていった。ここから世に送り出された広告は、商品や企業のマーケティング、ブランディングの数々のサクセスストーリーを生むとともに、既成概念にとらわれないウイットに溢れたアイデアは広告をエンターテイメントに高め、さらには、人々の消費スタイルやアメリカ文化へも深い影響を与えていった。本展は、1920年代からの80年間におよぶ米国広告界の歴史の中で、マディソン・アベニューで育ち、成功し、反逆し、時代の寵児として活躍したクリエーティブな広告人とその歴史的作品を紹介するものである。彼らが輝いた時代はそれぞれ異なるが、その作品を通じてアメリカ文化に”クリエーティブの足跡“を標したアドマン、アドウーマンとして、いずれも広告界最高の栄誉である「The One Club Creative Hall of Fame」(ワンクラブ クリエーティブ名誉の殿堂) にその名を遺している。
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