【2022年12月20日追記】
2022年12月20日、ヨコハマトリエンナーレ2023の開催延期が発表された。世界的な半導体不足によって、会場・横浜美術館の改修が遅れるため。新たな会期は2024年3月15日から6月9日とのこと。
3年に1度、横浜で開催される日本を代表する現代アートの国際展「ヨコハマトリエンナーレ」。その第8回となる「ヨコハマトリエンナーレ2023」のアーティスティック・ディレクターに、リウ・ディン(刘鼎)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)の2人組が決定した。
リニューアルオープンする横浜美術館とプロット48を会場に、初めて冬の会期(2023年12月9日~2024年3月10日)となるヨコハマトリエンナーレ【追記:2024年3月15日から6月9日への会期変更が2022年12月20日に発表された】。前回のラクス・メディア・コレクティヴに続き海外からアーティスティック・ディレクターを迎えることとなる。
リウ・ディン(刘鼎)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)、アーティスト(リウ)と美術史家(ルー)の2人組。2007年より共同キュレーションを開始し、北京を拠点に、ヴェネチア、光州、イスタンブール、釜山など、世界の国際展で活躍している。
ときにに個人の小さな営みに目を向け、またときに歴史の転換点を振り返って、そこに今日を生きるための知恵を見出してきた2人。東洋の思想からグローバル化が加速する21世紀の暮らしまで、時代や地域を超えて、2人はアイデアを探し求めてきた。
横浜トリエンナーレ総合ディレクターであり、横浜美術館館長の蔵屋美香は、今回の開催について次のようなメッセージを寄せている。
今から21年前、横浜トリエンナーレは、タイトルに「メガ・ウェイブ」をうたい、「市民に開放された巨大な祝祭」とのコンセプトを掲げて出発しました。以来横浜トリエンナーレは、一言でいうなら、波が打ち寄せる「みなと」で行われる人々の「祝祭」を長くその理念としてきたのです。
20年の節目を過ぎたいま、横浜トリエンナーレは、あらためて「みなと」と「祝祭」の意味を捉えなおし、更新したいと考えます。
人と人との豊かな出会いをもたらすと同時に、異質なものとの衝突をはらむ「みなと」。共感の輪を広げる可能性と、集団的な熱狂のあやうさをあわせ持つ「祝祭」。
グローバリゼーションが進展し、友情と共に争いが生まれる今日の世界に、わたしたちは、どのような新しい「みなとの祝祭」からのメッセージを届けることができるでしょうか。
第8回展も、前回に引き続き海外よりアーティスティック・ディレクターを迎え、アートを通じた世界との対話を続けて行きます。
大規模改修工事に伴い休館中の横浜美術館のリニューアルオープン後初となる展覧会でもある「ヨコハマトリエンナーレ2023 」。コンセプトや参加作家などの続報を楽しみに待ちたい。
ヨコハマトリエンナーレ2023
アーティスティック・ディレクター:リウ・ディン(刘鼎) [アーティスト、キュレーター]、キャロル・インホワ・ルー(盧迎華) [美術史家、キュレーター/北京インサイドアウト美術館 ディレクター]
会期:2023年12月9日~2024年3月10日
会場:横浜美術館、プロット48ほか
主催:横浜市、(公財)横浜市芸術文化振興財団、NHK、朝日新聞社、横浜トリエンナーレ組織委員会