「世界で最も影響力のあるクラブ」
13年の歴史をもつロンドンのクラブ、fabric がそのひとつとしてそう呼ばれるのはなぜか。
それは音楽の周辺にあるクリエイティブを自らディレクションしクラブカルチャーを発信、彼ら唯一のクリエイティブコミュニティをもつからではないだろうか。fabric とは「他にはないクリエイティブを追求できる場所」とファウンダーのキース・ライリー氏は話す。それは音楽だけではなく、アートやライフシーンのそばにある場所なのだ。
ライリー氏が初のクラブとして1979年にオープンした The Cage に続いて創設した fabric は、1999年にロンドンの中心から東に向かったところにオープンした。かつて公開処刑が行われた時代もあり、歴史的な建造物としても知られる食肉大市場、スミスフィールド・マーケットがあるエリアに、このナイトクラブはある。
彼らは、良質な音楽、サウンドシステムを揃え、最高のパフォーマンスの場を音楽を愛する人たちに用意するだけにとどまらず、専属のクリエイティブチームと2000人以上にものぼるコラボレーションアーティストたちとともにクラブイベントをかざるアートワークをそこで発表してきた。本展は、これまでの数百におよぶ作品群からセレクトしたアートワーク全30点を紹介している。
アーティストが自由に表現を拡げていける場を13年間に渡ってつくってきた fabric。彼らは、今後日本での展開を計画しているそう。今後の動向が気になる注目のクリエイティブコミュニティだ。
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