今回の撮影とインタビューの舞台となったのは、DIESEL SHIBUYAのギャラリー DIESEL ART GALLERY。8月14日まで、独特の世界観を備えたNYのデザインスタジオ、 Mogollon (モゴヨン)による『Something is About to Happen』展が開催されました。
今回は、会場の様子とあわせて、そこで出会った3人の方へのショートインタビューをお届けします。
▼今回この展示を見に来たんですか?
時間が余ったのでふらりと寄りました。前回のスパイク・ジョーンズ展(会期終了)を見て、ここにギャラリーがあるというのは知っていたから。あの展示は本当に素敵でしたが、今回の展示もいいですね。
▼美術館やギャラリーにはよく行きますか?
はい。最近行った中では『五百羅漢―増上寺秘蔵の仏画 幕末の絵師 狩野一信』展(会期終了)がよかったです。描写の細かさが際立っていました。羅漢については全く知識がなかったのですが、展示を見てすごく興味がわきました。
▼随分、熱心に語りますね。もしかして美大のご出身ですか?
美大を卒業しました。木版画をやっています。今はそれだけというわけにもいかないので、アルバイトをしながらアーティストとしての活動を続けています。自宅をアトリエにしてね。
▼好きなジャンルの展示などはありますか?
あまり、こだわりは……気になったらなんでも行くという感じです。
▼展覧会で作品を購入したことはありますか。
作品を作っている立場として、こんなこと言うのもなんですけど、なかなか実用的な工芸品以外の美術品、たとえば絵やポスターなんかは買わないですね、置く場所もないし……(苦笑)
▼最後に、あなたにとってアートとはなんですか。
よくわからないけど、「なくてはならないもの」だとは思います。
インタビュー2 佐藤 志帆子さん(学生)
▼ この展示の感想を教えてください。
個性的で派手な印象を受けました。とても好きな感じです。
▼普段、美術館やギャラリーにはよく行きますか?
たまに行きます。最近は『レンブラント光の探求/闇の誘惑』展(会期終了)に行きました。《3本の十字架》という作品が印象に残ってて。多分作品の持つ少しダークなイメージに惹かれたんだと思う。版画だけのマイナーな感じの展示でしたが、それもいいものですね。
▼今気になる展示は?
気になってる展示は…『Japanese Beauty -もっとかわいく、女らしく!-』展とか。これは着物の展覧会なんですけど貴族とかじゃ無くて、普通の女の子のファッションに焦点を当てているので、大変興味深く思います。
▼ 好きなジャンルの展示などはありますか。
西洋の風景画が好きでよく観に行きます。斬新で、自由な発想が面白い現代アートも好き。あとは写真も好きで、作家で言うと、森山大道とか蜷川実花とか。あと、冨田伊織さんの作品「透明標本」は、生物の骨格が奇跡的に美しくて衝撃を受けました。
▼普段、何をチェックして見に行く展示を決めていますか。
フリーペーパーを見ていきます。 Tokyo Art Mapとか。それと、アルバイト先が六本木なので、告知ポスターで知って行くことも多いかな。
▼ 最後にあなたににとってアートとは?
現代アートって目を引くんだけど何を表しているのか、何を伝えたいのか、わからないものが多いでしょ?見た後に作品の意味を考えるのも楽しいし、意味を考えながら見てるのもいい。そうやって自分の感性を磨いて向上させてくれるものだと思います。
インタビュー3 吉行 香織さん(ピラティス・インストラクター)
▼普段美術館やギャラリーはよく行くのですか。
よく行きますよ。この展示は通りがかりで知ったのですけれど。最近は新国立美術館の『アーティスト・ファイル2011―現代の作家たち』(会期終了)が面白かったです。鬼頭健吾さんのスカーフを使った作品が好きでした。ああいう奇抜な色合いが好きなんです。この展示も色合いが奇抜ですごく好きですよ、イケてます(笑) 部屋に飾りたいくらいです。
▼買って飾るならどの作品を選びますか?
まず、これかな。(青い目のポスターを指差す。画像参照)あと、これとこれとこれと……。鏡も!(と吉行さんが指差したのは、Tokyo Art Map表紙で見られる鏡の作品)
▼ 欲しいものだらけですね!(笑)
──上野さん、佐藤さん、吉行さん、ありがとうございました!
今回、会場には事前に展示の情報を得ることなく来場する方が多くいらっしゃいました。DIESEL ART GALLERYの担当者は、ギャラリーに込める想いをこう語ります。
「多ジャンルの中から、アップカミングのアーティストから有名なアーティストまで、何かその都度、時事的にホットなものになるように、鮮度のある展覧会を心がけています。渋谷という立地を生かしてアート好きな人はもちろんどなたでも気軽にアートに触れてもらえたらうれしいです。」
8月26日からは、ロサンゼルス出身のペインター、ローランド・ベリーによる個展『COLUR IN THE STREET』展を開催。渋谷に来た際には、ぜひ足を運んでみてください。
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[TABインターン] Ai Kiyabu: 89年生まれ。美学を専攻する大学生。編集者目指して、雑誌「GINZA」でアルバイト中。Sputniko!展にスタッフとして参加後、アートと社会の関わりに興味を抱く。趣味はアウトドア。バッグ一つで生きていける人生を模索中。