公開日:2023年6月9日

新たな世界水準のアートフェア「Tokyo Gendai」が7月始動。国内外から74のギャラリーが集まり、大平龍一は特別インスタレーションを披露

新たなアートフェア「Tokyo Gendai」が7月7日〜9日に開催される。会場は横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)。

左から、舘鼻則孝《Descending Painting》(2021)Courtesy of the artist and Kosaku Kanechika、シャーロット・キーツ《Mirror Mirror》(2022)Courtesy of the artist and Asia Art Center、アンゼルム・ライラ《Untitled》(2022)Courtesy of the artist and SPURS Gallery

今年新たに始まる国際的なアートフェア「Tokyo Gendai」が2023年7月7〜9日に開催される。会場は横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)。

日本で初めて保税資格を取得した国際アートフェア

Tokyo Gendaiは、国際アートフェアとしては日本で初めて開催会場全体を保税地域として使用する許可を取得。フェア開催期間中は会場のパシフィコ横浜が保税展示場となるため、海外からの出展者は関税等を留保したかたちで美術品を持ち込み、展示することができる。海外ギャラリーおよび関係者の日本市場参入障壁の大幅な改善につながるこの取り組みが、当フェアが「世界水準」と謳う理由のひとつだ。

参加ギャラリーは313 Art Project(ソウル)、A Lighthouse called Kanata(東京)、Almine Rech(パリ、ブリュッセル、ロンドン、ニューヨーク、上海)、ANOMALY(東京)、Asia Art Center(台北)、Blum&Poe(ロサンゼルス、ニューヨーク、東京)、Ceysson&Bénétière(ニューヨーク、ケーリッヒ、パリ、リオン、ジュネーブ、サンテティエンヌ、プジアック)、Each Modern(台北)、Fox Jensen&Fox Jensen McCrory(シドニー、オークランド)、Galerie Du Monde(香港)、Gallery Baton(ソウル)、galerie frank elbaz(パリ)、GALLERY SIDE 2(東京)など国内外から74ギャラリーが集結する。

サイモン・フジワラ I Am a Who?(Confused Baer) 2023 Courtesy of the artist and Taro Nasu

Tokyo Gendaiのために制作された、大平龍一の特別インスタレーションも

フェア会期中は、作品の売買だけではない見どころも。彫刻家の大平龍一はTokyo Gendai立ち上げを記念した新作大型インスタレーション《The Circuit》を展示する。大きなスロットカーのレーストラックを中心に、複数のオブジェや彫刻等を配置し、その中にはフェアの「七夕」をイメージしたものも含まれる。日本の伝統的な美意識を喚起し、文化の多様性のあり方に一石を投じる作品だ。

笠原美智子、山田裕理キュレーションの「TSUBOMI」

新セクション 「TSUBOMI」では、笠原美智子(アーティゾン美術館副館長)と山田裕理(東京都写真美術館学芸員)のキュレーションによる「Life Actually: The Work of Contemporary Japanese Women Artists」展を開催。イケムラレイコ(シュウゴアーツ)、米田知子(シュウゴアーツ)、山元彩香(amanaTIGP)、杉浦邦恵(Taka Ishii Gallery)、長島有里枝(MAHO KUBOTA GALLERY)を含む、日本を代表する女性アーティストたちの作品を紹介する。

大林財団、福武財団、吉井財団、小田原文化財団、タグチアートコレクションといった国内の芸術文化財団が各活動やアーティストの作品を展示する新セクション「NE」も、アートイベントでは珍しい試みとなるため注目したい。

イケムラレイコ Sansui-ga 2012 Courtesy of the artist and ShugoArts © Leiko Ikemura

日本のアートシーンを牽引するスピーカーによるトークセッション

会期中には、アート関係者を招き、国内外における現代アート業界のトレンドや社会情勢にみるアートの在り方など、多岐にわたるテーマを異なる視点から掘り下げるトークセッションプログラムも開催。片岡真実(森美術館館長)、大林剛郎(大林組取締役会長、大林財団理事長)、南條史生(森美術館特別顧問、十和田市現代美術館総合アドバイザー、弘前れんが倉庫美術館特別館長補佐、アーツ前橋特別館長)、名和晃平(彫刻家)らが参加予定だ。

フェデリコ・エレーロ Landscape with sleeping L 2016 Courtesy of the artist and Sies + Höke
川俣正 Peoples Garden Plan Documenta-9 1992 Courtesy of the artist and Misa Shin Gallery

早割などの各種入場チケットも販売中

現在、オフィシャルチケット販売パートナーのArtStickerから各種入場チケットが販売されている。通常一般大人4000円のところ、6月10日まで期間限定販売の早割券は5000円(2名様入場)、先行販売券2800円(1名様入場)は6月23日〜7月5日にかけ発売、前売券3000円(1名様入場)が7月5日まで販売中されているため、事前にTokyo Gendaiチケット販売サイトをチェックしてほしい。また今回、Tokyo Art Beat読者のために特別価格のチケットも販売中。会期中も15%オフでチケットを購入可能だ。

Tokyo Gendai ロゴ

作品売買にとどまらない多彩なプログラムが展開され、日本のアートシーンが国際的な輝きを見せる3日間をお見逃しなく。

Tokyo Gendai
会期:2023年7月7日(金)〜9日(日) *7月6日(木)はVIPプレビュー
時間:7月7日(金)、8日(土)11:00〜19:00、9日(日)11:00〜17:00
会場:横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
後援:文化庁、観光庁、横浜市にぎわいスポーツ文化局
公式ウェブサイト:https://tokyogendai.com
チケット
早割券:5000円(2名様入場) *6月10日(土)まで期間限定販売
先行販売券:2800円(1名様入場)*6月23日(金)〜7月5日(水)発売
前売り券:3000円 *7月5日(水)まで販売
ヴェルニサージュ(オープニングナイト)チケット:8000円 *7月6日(木)17:00〜20:00と、7月7日(金)に1名様でご入場可。7月6日(木)16:00まで期間限定で販売
当日券:一般 4000円(1名様入場)、学生 2500円(中高大学生1名様入場)、子供:無料(12歳以下、大人同伴に限り入場無料)
チケット販売サイト:https://artsticker.page.link/tg2023

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。