イベントの様子
「Green&Wellness」をテーマに掲げる麻布台ヒルズは、「そこに暮らすことで人々が健康になれる街」の実現を目指し、様々なイベントを行ってきた。その一環として毎週火曜日、麻布台ヒルズのコラボレーションパートナーであるナイキジャパンとの共同企画で、ピラティスやヨガなどのフィットネスアクティビティや、ランニングを実施する「麻布台ヒルズウェルネスプログラム」を定期開催しているという。
これまでに森JPタワー33階ヒルズハウスのスカイロビーでのヨガ、タワープラザ4階の会員制フィットネス施設でフィットネスなどを行ってきた本プログラム内で、去る1月21日、ユニークなイベントが実施された。
そのプログラムとは、国内外から人々が訪れる人気ミュージアム「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チーム ラボボーダレス」の会場でヨガを行うというもの。ヨガで瞑想状態になることで五感を研ぎ澄まし、心と身体のウェルネスを実現。非日常なマインドフルネス体験の提供が目指された。
今回の企画担当者のひとり、森ビルで麻布台ヒルズのアート部門に所属する板橋令子はこう話す。
「チームラボボーダレスのコンセプトは『ボーダレス』、境界がないということです。どんな『境界がない』かというと、ひとつは、空間の『境界』がないこと。作品が部屋から部屋へと移動し、カラスや蝶の群れなどの作品が空間の境界をこえて移動してきます。ふたつは、人と作品の『境界』がないこと。鑑賞者、つまり私たちの動きや存在によって作品が反応し変化します。プログラム中も、皆さんの周りに花が咲いたり、水の流れが分岐していったりすると思います。今日は、ぜひアートとご自身の変化を楽しみながら過ごしてください」(板橋)
1セッションの参加人数は70名。募集人数をはるかに上回る応募があったといい、参加者は45分間のプログラムを通してそれぞれの「マインドフルネス」に意識をフォーカスした。
作品空間でのヨガ体験と聞くとかなりユニークな試みに思えるが、じつはこれまで、パリのルーヴル美術館をはじめ世界の美術館でもヨガプログラムが行われてきたという。
「身体とともに心を整え自己と向き合うヨガは、アートと親和性があります。さらに、チームラボボーダレスの作品群は、時間の経過とともに移動し、変化していくので、プログラムの45分間ずっとこの作品空間にいることで、いつもより深く鑑賞していただける機会になったのではないかと思います」(板橋)
イベント後の感想では、参加者から「アートとヨガで心も身体も癒されました。非日常で特別な体験を通じて、アートの力って本当にすごいと感じた時間でした」というコメントも。好評の声を受け、今後も同企画の開催を検討しているという。