諏訪敦 HARBIN 1945 WINTER 2015-16 キャンバス、パネルに油彩 145.5×227.3cm 広島市現代美術館蔵
丹念な取材と重層的な思索を経て「視ること・描くこと」の意味を問い直す画家・諏訪敦。その最新個展「諏訪敦『眼窩裏の火事』」が東京・府中市美術館で開催される。会期は12月17日から2023年2月26日まで。
亡くなった人の肖像や過去の歴史的な出来事など、不在の対象を描いてきた諏訪が今回取り組むのは、終戦直後の満州で病没した祖母をテーマにしたプロジェクト「棄民」。このほかにも、コロナ禍のなかで取り組んだ静物画の探求、そして絵画制作を通した像主との関係の永続性を示した作品群が紹介される。
会期中には、ダンサー・パフォーマーである川口隆夫とのライブ・パフォーマンス、山田五郎との対談、コロナ禍のなかで猿山修、森岡督行と結成したユニット「藝術探検隊(仮)」のトークイベントも予定されている。
精緻な写実絵画の旗手として、絵画における「みる」ことを追求し続けてきた諏訪の活動に触れる絶好の機会だ。
諏訪敦「眼窩裏の火事」
会場:府中市美術館
会期:12月17日〜2023年2月26日
開館時間:10:00~17:00(展示室入場は16:30まで)
休館日:月(1月9日は開館)、12月29日~1月3日、1月10日