今年3月28日に亡くなった音楽家・アーティストの坂本龍一。没後最初の大規模個展「Ryuichi Sakamoto: SOUND AND TIME」が中国・成都で開催される。開催地は成都市(四川省)に新たにオープンする成都木木美術館(人民公園館)[M WOODS (People’s Park), Chengdu]。開館記念展として7月30日から2024年1月5日まで行われる。
パンデミック中の2021年、私設美術館である「M WOODS HUTONG | 木木艺术社区」(北京)で開催された展示を継承・発展させたのが今回の展覧会。50年以上に渡るキャリアの中で、様々な手法に挑戦しながらメディアの境界を果敢に超えて、クリエイティブな実践とアートの可能性の新たな道を示してきた坂本の活動を概観するものとなる。
今展では、年代順による作品紹介ではなく、多彩なアーティストとの協働から生まれた8つの大規模なサウンド・インスタレーションが持つ異なる時間性・空間性を紡ぎ合わせ、多様なネットワークとしての展覧会をかたち作るという。また屋外スペースに展示される新作は、今回の展覧会のために制作されたものになる。
コラボレーションアーティストは高谷史郎、真鍋大度、Zakkubalan(Neo SoraとAlbert Tholenによるニューヨーク拠点のアーティストデュオ)、アピチャッポン・ウィーラセタクンの4組。キュレーションを難波祐子とVictor Wang(王宗孚)が務める。
音楽やアートの追求のみならず、歴史、政治、哲学、テクノロジーなど幅広い視野をもって表現を続けてきた坂本が遺した足跡に触れたい。