公開日:2014年11月6日

池田亮司、NYタイムズスクエアをジャックした圧巻のインスタレーションが日本初上陸!!

【Art Beat News】電子音楽家兼メディアアーティスト、Red Bull Music Academyの2ndシーズンを飾る

この度、電子音響や映像を複合的に用いた圧倒的なパフォーマンスで世界を席巻するアーティスト、池田亮司のインスタレーションが展開される。これは、いま東京中に新たなカルチャームーブメントを巻き起こしているRed Bull Music Academy Tokyo 2014の目玉企画のひとつだ。

《test pattern [nº5]》, audiovisual installation, 2013 © Ryoji Ikeda 
photo by Zan Wimberley

池田亮司といえば、数学的な精度とアートにおける美学の両面を融合させ、音響や映像、マテリアル、そして物理現象をも横断して作品に取り込むアーティスト。その作品は2009年に東京都現代美術館で開催された個展「 +/- [the infinite between 0 and 1]」、あいちトリエンナーレ2010で展開された《spectra》などで見覚えがある人もいるだろう。

池田の作品は見る者の「知覚」の限界に訴えかける。また、デジタルテクノロジーを駆使して生み出される彼の作品は、美術のためのホワイトキューブに収まることなく、パブリックスペースにまで進出してしまうのが特徴だ。強力な青白い光を「彫刻」として公共空間に出現させる《spectra》などは、近くにそびえる名古屋城と、青白い光線とが絶妙なコントラストを生み、老若男女を圧倒するパフォーマンスを披露した。

Ryoji Ikeda: test pattern at Times Square (October, 2014)
Ryoji Ikeda: test pattern at Times Square (October, 2014)

そして今年10月、池田はNYのタイムズスクエアのビルボードにおける47ものデジタルスクリーンをジャックするという前代未聞のパフォーマンスを披露した。その模様は下記映像をご覧いただくのが早いかもしれない。23時57分から突如として街頭に出現した白と黒のバーコードは、大都市空間の景色を一瞬で変容させる驚異的な知覚体験をもたらした。2008年から続くシリーズ《test pattern》(2008-)は、テキスト、サウンド、画像、映像などとありとあらゆる種類のデータをバーコード・パターンの二進法へと変換し、デジタル機器によるパフォーマンスと人間の知覚という関係性に着目し、その限界にまで人々を誘う作品だ。


Ryoji Ikeda: test pattern at Times Square (October, 2014)
タイムズスクエアのアートプロジェクト、「Midnight Moments」の一環で10月1日〜31日まで展開

この度、青山スパイラルで展開されるインスタレーション《test pattern [n°6] 》は、まさにこのタイムズスクエアで披露された作品が日本初上陸。11月5日から9日まで、なんと7日(金)と8日(土)は深夜ぶっ通しの24時間オープンだという。日本では発表される機会の少ない圧倒的な池田亮司の世界、この貴重な機会に知覚の極限を体感してみよう。

■概要
Red Bull Music Academy presents test pattern [n°6] : Ryoji Ikeda
日時:11月5日(水) ~ 11月9日(日)
*11月5日(水)6日(木)9日(日)11:00 〜 23:00(最終入場時間 22:30)
*11月7日(金)及び11月8日(土)24時間入場可
料金:500円
公式ウェブサイト イベント情報

Text by Arina Tsukada

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