仙台市ホームページより https://www.city.sendai.jp/sesakukoho/gaiyo/shichoshitsu/kaiken/2024/12/29smtkancho2.html
仙台市に位置する文化・アートの発信拠点として、地域の文化活動を支え、国内外の多様なメディアや芸術を結びつけるせんだいメディアテーク。このたび、新館長に日本文学研究者のロバート・キャンベルが就任することが決定した。2013年より館長を務めてきた哲学者での鷲田清一の後任となる。
せんだいメディアテークは2001年に開館。建築家・伊東豊雄の代表作であり、ガラス張りの外観と13本の「チューブ」と呼ばれる独特な建築構造が特徴。美術や映像文化の活動拠点として、市民図書館やギャラリー、さらにはメディア関連のスペースなど多彩な機能を備え、地元住民や多くの訪問者に親しまれている。
ロバート・キャンベルは1957年ニューヨーク市生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業後、ハーバード大学大学院東アジア言語文化学科博士課程を修了し、文学博士号を取得。1985年に九州大学文学部研究生として来日。九州大学文学部専任講師、国文学研究資料館助教授、東京大学大学院総合文化研究科助教授・教授を経て、2017年に国文学研究資料館館長に就任。早稲田大学特命教授、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)顧問、東京大学名誉教授(2018年4月より)、国文学研究資料館前館長。2021年4月から現職。専門は近世・近代日本文学で、とくに19世紀(江戸後期~明治前半)の漢文学と、それにつながる文芸ジャンル、芸術、メディア、思想に関心を寄せる。
仙台市長の郡和子は、就任について以下のようにコメントしている。
キャンベル氏は日本で40年近く江戸期の日本文学を研究し、東京大学名誉教授や国文学研究資料館館長、それから数々の要職を務められております。また、言葉への深いご理解をお持ちであるとともに、文化芸術分野にも大変造詣の深い方でいらっしゃいます。東日本大震災後には、東北の被災地に心を寄せ続けていただき、復興を支援するさまざまなプロジェクトにも関わってこられました。
せんだいメディアテークが、仙台・東北に息づく文化やアート活動を支え、地域そして世界とつなぐ役割を一層果たしていくために、多様な文化への深い理解とともに国際的な経験や発信力を持つキャンベル氏に館長就任をお引き受けいただくことになったものでございます(仙台市ホームページより)
任期は2025年4月からの2年間で、就任を記念したイベントの開催も予定されている。