諏訪敦 不在 2015 キャンバス、パネルに油彩 32.5×45.3cm 個人蔵
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パリ、ロンドン、NYなどを経て、「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展が東京に。本展は、1946年に開業し、フランスを代表するクチュール・メゾン「ディオール」の70周年を記念する企画。展示では、バージャケットやレディディオールを筆頭に歴代のアクセサリーやオートクチュールが公開されるほか、イヴ・サン=ローランやラフ・シモンズなど歴代のクリエイティブ・ディレクターたちに焦点を当てたコーナーや、写真家・高木由利子が本展に向けて撮影した作品も並ぶ。会期中には「ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台」展も開催されているため、合わせて鑑賞してはいかがだろうか。
会場:東京都現代美術館
会期:12月21日~2023年5月28日
展覧会詳細
六本木クロッシングは、3年に1度、森美術館で開催されてきた現代アートの企画展。国内現代美術シーンの「いま」を追いかける本展は、若手からベテランまで幅広いアーティストを紹介してきた。本年はコロナ禍で減った人々の行き来を取り戻すことを目指し「往来オーライ!」というサブタイトルが冠されている。出展作家は、AKI INOMATA、青木千絵、青木野枝、潘逸舟、市原えつこ、伊波リンダ、池田宏、猪瀬直哉、石垣克子、石内都、金川晋吾、キュンチョメ、松田修、呉夏枝、O JUN、折元立身、進藤冬華、SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD、竹内公太、玉山拓郎、やんツー、横山奈美の22組。各作家の作品や見どころはニュースをチェックしてほしい。
会場:森美術館
会期:12月1日~2023年3月26日
展覧会詳細
その精密な筆致から写実主義と目されつつも、丹念な調査と過剰ともいえる取材量に裏付けられた制作によって、新しい視覚像を提示してきた諏訪敦。その個展が府中市美術館で開幕する。これまで亡くなった人の肖像や過去の歴史的な出来事を題材としてきた諏訪。本展では、終戦直後の満州で病没した祖母をテーマにしたプロジェクト「棄民」の作品や、コロナ禍に取り組んだ静物画などが公開される。会期中のイベントなど、詳細はニュースをチェックしてほしい。
会場:府中市美術館
会期:12月17日〜2023年2月26日
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青森県の十和田市現代美術館では、百瀬文の個展が開催。百瀬はこれまで、他者とのコミュニケーションの複層性をとらえた映像作品を通じて、身体・セクシュアリティ・ジェンダーといったテーマを扱ってきた。本展では、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ(緒方恵美)や『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィ(田中真弓)など、アニメ作品において女性声優が少年役を演じることに注目した新作や、関連する過去作が公開される。展覧会に合わせて、批評家gnckによる百瀬へのインタビューはぜひ読んでおきたい。
会場:十和田市現代美術館
会期:12月10日~2023年6月4日
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国立新美術館で開催されていた李禹煥の大規模個展は、兵庫県立美術館へ巡回。「もの派」を代表する作家として知られる李禹煥は、1934年に韓国で生まれ、大学時代に来日。60年代後半に本格的に制作を始めた。本展では、視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた「関係項」シリーズ、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に集結する。国立新美術館での展示の様子や、小川敦生によるレビューもチェックしてほしい。
会場:兵庫県立美術館
会期:12月13日~2023年2月12日
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豊田市美術館、島根県立石見美術館で開催されてきた「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」展が東京都庭園美術館に。本展は、西欧を中心に日本を含む世界各地で様々な「モダン」のかたちが現われた1910〜30年代に注目。ウィーン工房、ソニア・ドローネー、バウハウスなどをキーワードに、急速に変化する社会のなかで、作家たちがときに交わり、共鳴しながら探求することで紡がれたいくつもの「モダン」のあり方が紹介される。なお本展はオンラインでの日時指定制のため、訪れる際は予約が必要だ。
会場:東京都庭園美術館
会期:12月17日~2023年3月5日
日時指定制(詳細)
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神奈川県民ホールギャラリーでは、夢に関するグループ展がスタート。眠っているあいだの知覚や、非現実、理想など、多様な意味を持つ「夢」に対して、日本画、彫刻、刺繍、映像と異なる手法の作品が紹介される。参加作家は青山悟、枝史織、角文平、笹岡由梨子、林勇気、山嵜雷蔵、シンゴ・ヨシダの7人。
会場:神奈川県民ホールギャラリー
会期:12月18日~2023年1月28日
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横浜国際舞台芸術ミーティング、通称YPAM(ワイパム)は、公演プログラムやミーティングを通じて、現代を牽引する国内外の舞台芸術の交流を試みるイベント。もともと、1995 年に「TPAM」(東京芸術見本市)として始動した。今年は、ブラレヤン・ダンスカンパニー 《LUNA》やヤン・ジェン 《ジャスミンタウン》、オル太 《ニッポン・イデオロギー(仮)》といったプログラムの講演が予定されている。スケジュールなどはwebサイトをチェックしてほしい。
会場:神奈川芸術劇場
会期:12月1日~2023年12月18日
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福岡県で生まれ、スイスやドイツなど国内外で活動した画家・彫刻家の横尾龍彦(1928-2015)。その個展が北九州市美術館で開催される。もともと北九州での美術教師だった横尾は、65年にスイスへ。聖書などを題材とした幻想的な絵画によって、澁澤龍彦や種村季弘といった文学者にも注目された。ドイツに拠点を設けた80年代以降は、東洋の書道を思わせる、力強い筆線と激しい飛沫が特徴の抽象画を数多く制作し、日独の美術の架け橋となった。本展では、国内のアトリエに残された作品を中心に、その制作に迫る。なお本展は、神奈川県立近代美術館 葉山館などへも巡回予定だ。
会場:北九州市美術館
会期:12月17日~2023年1月22日
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茨城県近代美術館では、県内のコレクターからの寄贈や同館の所蔵品をもとに、戦後の日本版画の展開を紹介する企画がスタート。戦前の日本美術において版画は、正当な評価を得ていたとは言えなかったジャンルだが、戦後海外に紹介されるなかで、評価を得ることになった。本展では、恩地孝四郎や棟方志功などの作品が公開される。
会場:茨城県近代美術館
会期:12月24日~2023年2月5日
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