公開日:2024年7月10日

大阪市立美術館が来年3月1日にリニューアルオープン! 多くの人に親しまれる「ひらかれたミュージアム」へ。オープン記念特別展は「What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」

館内は、展示室等以外を「無料ゾーン」として開放。近代日本庭園、慶沢園を望むテラスを新設し、 カフェもオープン予定。リニューアルオープン記念特別展「What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」の会期は、2025年3月1日から3月30日まで

大阪市立美術館 正面外観

約2年5ヶ月に及ぶ大規模改修工事を経て、2025年3月1日大阪市立美術館がリニューアルオープンする。

大阪市立美術館は、1936年5月に日本で3番目の公立美術館として開館。大阪で活躍した先人による寄贈、寄託等も多く寄せられ、国宝、重要文化財を含む約13500件を収蔵している。今回の大規模改修では、 国の登録有形文化財である建物外観を保全しながら、 耐震補強などの展示・収蔵環境を向上し、多くの人に親しまれる「ひらかれたミュージアム」となるよう、機能整備を図った。

大阪市立美術館 テラス

館内は展示室等以外はほぼ「無料ゾーン」になり、誰でも美術館内でくつろぐことができる。無料ゾーン内に、近代日本庭園の名園である慶沢園(けいたくえん)を望むテラスを新設し、 カフェもオープンする予定だ。

また、無料ゾーンや公園のグラウンドレベルからエスカレーターで中央ホールに入場できる新エントランスが新設され、ミュージアムショップも設置される。

大阪市立美術館 エントランス

建物3階にはワークショップ等が開催できるアトリエ、1階にはパブリックスペースとして大阪市立美術館の代表的なコレクションである古代中国・朝鮮の石仏を元に、中国語の「交流(jiaoliu)」に、ラテン語で「~な場所、空間(-arium)」から命名された「じゃおりうむ」が設けられる。

エレベーターの増設など、バリアフリーを意識した来館者動線も大きく改善される。トイレも改修、ベビーケアルームも設置され、案内表示も含め、より色んな人が訪れやすい施設へと生まれ変わる。

勝部如春斎 小袖屏風虫干図巻 江戸時代・18世紀 大阪市立美術館蔵

リニューアルオープン記念特別展として、2025年3月1日から3月30日まで「What’s New! 大阪市立美術館 名品珍品大公開!!」が開催される。

石造菩薩立像頭部 中国河南省・龍門石窟賓陽中洞将来 中国・北魏・6世紀 大阪市立美術館蔵(江口治郎氏寄贈)

開館して以来、日本・東洋美術を中心に充実が図られてきた収蔵品のなかから、絵画や書蹟、拓本、彫刻、漆工、金工、陶磁、考古など分野ごとに選りすぐりの作品約200件を一堂に展観する。名品に加え、これまで紹介される機会のなかった作品も織り交ぜ、大阪市立美術館の「変わらぬ魅力と新たな魅力」を感じることができる。この展覧会では、全作品の撮影が可能なことも注目ポイントだ。

青銅鍍金銀 羽人 中国・後漢時代・1~2世紀 大阪市立美術館蔵(山口コレクション)
青磁染付 青海波宝尽くし文皿 鍋島焼 江戸時代・18世紀 大阪市立美術館蔵(田原コレクション)
重要美術品 大般若経(薬師寺経) 奈良時代・8世紀 大阪市立美術館蔵(田万コレクション)

また、リニューアルオープンに先駆け、 大阪市立美術館大規模改修工事完成記念ギャラリートーク2024年8月27日に実施される。ギャラリートークでは、地下エントランスから3階までの館内案内もあり、大規模改修工事引き渡し後の美術館内をいち早く見ることができる。

天王寺・阿倍野エリアの新たな都市魅力となる「ひらかれたミュージアム」のリニューアルオープンに期待したい。

大阪市立美術館大規模改修工事完成記念ギャラリートーク
日時:2024年8月27日 ①10:00~11:00(9:30受付)②14:00~15:00(13:30受付)
人数:各回100名
参加費:無料
募集時期:7月16日~8月6日
詳細:ウェブサイト

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