50周年を迎える国立民族学博物館(みんぱく)の記念特別展「日本の仮面──芸能と祭りの世界」が、3月28日から6月11日に開催される。仮面は国内各地で様々なかたちで用いられてきた。そして仮面が重要な役割を果たしている芸能や祭りも日本には多く残されている。本展では、地域社会における伝承を通して伝わってきた、多様性に富む仮面のありようを、国立民族学博物館の所蔵資料をはじめ、各地の社寺や博物館などの資料の展覧を通して紹介していく。資料点数は、約700点。
展示では、古代〜中世〜江戸時代など各時代に成立した芸能や仮面の歴史を、現物や祭りの映像を通して紹介。神霊・歴史上の人物・聖獣などの面の種類や仮面と人の関係性などについても取り上げ、戦後〜現代につながる子供向けの仮面ヒーローの系譜などにも着目していく。実際に各地の芸能や祭りに使用されている面(鹿児島・奄美地方の豊年祭の面、島根県・出雲神楽の神楽面、徳島県・面劇の面、奈良県・矢田寺の練供養など)も一括展示される。
会期中には、千本ゑんま堂大念佛狂言保存会による公演や「島と人とメンドン」 の映画上映、みんぱくゼミナールなど、学びの場も多数開催予定。様々な視点から仮面の魅力を知るためのヒントになりそうだ。イベントの申込み方法や詳細については、みんぱくホームページを要確認。
※以上、写真は国立民族学博物館 提供
◎研究公演
みんぱく創設50周年記念「千本ゑんま堂大念佛狂言民博公演」
日時:4月14日13:30~16:15 (13:00開場)
会場:みんぱくインテリジェントホール(講堂)
解説:宮田勝行(千本ゑんま堂大念佛狂言保存会 会長)
◎みんぱく映画会
みんぱく創設50周年記念「島と人とメンドン」
日時:5月3日13:30~16:30(13:00開場)
会場:みんぱくインテリジェントホール(講堂)
解説:藤岡幹嗣(立命館大学 教授)
◎みんぱくゼミナール
日本の仮面
日時:4月20日13:30~15:00(13:00開場)
会場:みんぱくインテリジェントホール(講堂)
解説:笹原亮二(国立民族学博物館 教授)
東南アジアの仮面
日時:5月18日13:30~15:00(13:00開場)
会場:みんぱくインテリジェントホール(講堂)
解説:福岡正太(国立民族学博物館 教授)
◎みんぱくウィークエンド・サロンー研究者と話そう
特別展「日本の仮面」を巡って
日時:4月21日14:30~15:00
会場:本館展示場(ナビひろば)
解説:笹原亮二(国立民族学博物館 教授)
八朔太鼓踊りとメンドン
日時:5月5日14:30~15:00
会場:本館展示場(ナビひろば)
解説:福岡正太(国立民族学博物館 教授)
中東イスラーム世界にも仮面芸能はあった、かもしれない…
日時:5月26日14:30~15:00
会場:本館展示場(ナビひろば)
解説:山中由里子(国立民族学博物館 教授)